先日、シリアのアサド政権が崩壊しました。ロシアやイランが支援していたアサド政権ですが、ロシアもイランも支援を続ける余裕がなくなったことは推測できます。
今後、下記のような点を考えていきたいと思います。
・シリアは民主化するのか?反政府軍の中心として戦っていたHTSに期待していいものか?
・シリア各地に点在する武装勢力がどうなるのか?
・ロシアの国力低下に伴い、日本が北方領土奪還のチャンスがあるのでは?
・サイドナヤ刑務所等、アサド政権の弾圧の証拠の検証。
・隣接するイスラエルがシリアに越境した後、どうなるのか?
・ロシア海軍のいたタルトゥース港はどうなるのか?
今回はタルトゥース港について、某ブログ記事を共有します。
せっかくロシアが本格的に弱ってきたのに(パチンコ屋の倒産を応援するブログ)
シリアのアサド政権が崩壊しました。
これでアサド一族による半世紀にわたる独裁が終わったということになります。
アサド政権の後ろ盾となってきたロシアは
アサド政権を守るために動きました。ウクライナ侵略に失敗して敗北を認めるわけにいかないロシアは
ウクライナとの戦争にあらゆるリソースを突っ込んでおり、
アサド政権を守るほどの余力を割くことができませんでした。アサド大統領がロシアへ逃亡したことにより
14年にわたった内戦も決着と見て良いでしょう。シリアの西側、タルトゥースを軍港として駐留しているロシア軍ですが、
現状としては完全に孤立状態と言えます。今後はまだ不明ですが反アサド派がこの駐留を認めるとも思えません。
そうなると地中海への足がかりとして
ロシアにとって戦略的要衝として
半世紀にわたって駐留していたタルトゥースから
追い出される事になるかもしれません。プーチンのメンツは丸つぶれでしょう。
このためロシア側はアサドが平和裏に政権を委譲したかのように宣伝し、
タルトゥースについても同様の物言いで駐留の必要がなくなったとかどうとか、
誤魔化そうとする手に出るしかないと考えられます。権威主義国家というのは権威が傷ついたら終わりですからね。
なんとしてもプーチンの権威が傷ついていないことにしないと権力を維持できませんから。
ロシアが弱ってきたときこそ北方領土を取り返すチャンスなのですが、
日本はというとトランプ次期大統領と面会できなくて
大統領就任前は誰とも会わないからとかなんとか言い訳しているだけです。カジノ賄賂疑惑の岩屋毅外務大臣はと言えば
同盟国の米国を差し置いて真っ先に年内訪中で調整中。どう考えても米国側に対して間違ったメッセージを発信する形になっていますが、
媚中媚北の岩屋毅も石破茂も、彼らのバックにいる岸田文雄も
そうしたことを全く考えていないのでしょう。
日本としては、北方領土奪還のチャンスが今まさに来ていることを意識したいものです。
その他、タルトゥース港についてX上のポストを紹介します。
アサド政権崩壊でロシアが失ったモノ
・9年間でシリアに投資した資金と人員、兵器
・地中海で唯一の補給基地(タルトゥース海軍補給処)
・同盟国、敵対諸国からの評価特に評価がダダ下がりなの、今後苦労するやろな。
「同盟国もろくに守れん国の機嫌とる意味ある?」って空気が加速する。— あくりき (@akurikinez) December 8, 2024
アサド体制が崩壊したことで、ロシアはアフリカ諸国に部隊を維持するための中継基地が今後は利用できなくなる危険が出てきているとの指摘です。シリア国内でロシアが利用していたのはタルトゥース海軍補給処とフメイミム空軍基地の2か所ですが、ロシアが地中海に戦力投射するための主要基地でした。1/ https://t.co/ynGwG54oX6
— 武内和人/Takeuchi Kazuto (@Kazuto_Takeuchi) December 9, 2024
リビア以外にもロシアはニジェール、マリ、ブルキナファソ、中央アフリカ、赤道ギニアに部隊を展開していることも述べられています。
ちなみにシリア国内状況に関しては以下の記事が新しく出ています。8日には米軍がISISの施設に対して爆撃を加えたと報じられています。3/https://t.co/wAwzxR9rzN— 武内和人/Takeuchi Kazuto (@Kazuto_Takeuchi) December 9, 2024
今後、シリアで統治能力を回復させるには、指導者の選択だけでなく、軍隊・警察・治安部隊の確立と税務組織の再構築を優先して取り組むことが必要です。この二つが滞り秩序の回復が図れなければ、シリア各地に存在する武装組織も武装解除を受け入れることは難しいでしょう。1/
— 武内和人/Takeuchi Kazuto (@Kazuto_Takeuchi) December 10, 2024
補足情報:内戦が始まる前、シリアには2200万の人口がいましたが、紛争が始まったことで560万が国外に移動したと推定されています。内戦が国民の幸福度に与えた負の影響を調査した研究があり、他国の例と比較しても影響が非常に深刻だったことが定量的に評価されています。https://t.co/2VQEagMSOK
— 武内和人/Takeuchi Kazuto (@Kazuto_Takeuchi) December 10, 2024
シリアのタルトゥースの代替候補はリビアのトブルクだが、仮にここに新基地を得ても立地の情勢が不安定過ぎて何時また失う羽目になるか分からない。かなり苦労することになるだろうが、自業自得だろう。
— JSF (@rockfish31) December 10, 2024
黒井文太郎さんによる、アサド政権崩壊直前のポストです↓。
アサド政権側の人々がホムスから逃げる車列で、タルトゥースまで渋滞(と言っても近いね)。
ホムスが奪還されると、ダマスカスはアサド支持層の中核であるアラウィ派の本拠である沿岸部と切り離される。北への陸路も、レバノンからの陸路も使えないので、陸上ルートではダマスカスがほぼ孤立しますね https://t.co/GYc1YQre7s— 黒井文太郎 (@BUNKUROI) December 6, 2024
あとまぁ、シリアの産業っていうとやっぱ農業なんですよね。砂漠の国のイメージがあるけど、農業の国でもあるんですよね。特にユーフラテス川の周辺はソ連の援助で完成したアサド湖からの灌漑で一大農業地帯になってる。イラクとめちゃくちゃ仲が悪かったのはこの水利問題も関係してる。 pic.twitter.com/U0AKdTVYhW
— (๑╹◡╹๑) (@tsuchie88) December 8, 2024
これ以外にも、タルトゥース県やラタキア県のような地中海沿岸部は、物流の拠点というだけでなく、温暖で降雨量の多い地域で地中海性気候の恩恵を受けた農業生産が盛ん。この辺りは古代のシリアの豊かなイメージが残ってるところじゃないかなぁと pic.twitter.com/Lb19AVbs3t
— (๑╹◡╹๑) (@tsuchie88) December 8, 2024
Latakiaのシリア海軍基地をイスラエルが破壊した。ここはロシアの海軍補給基地があるタルトゥースの近く。こうなる前にロシアは海軍を一時退避。そもそもロシアがアサドを守るのはこの地中海唯一の戦略的に重要な不凍港基地があるからなわけで、だからシリアが米露代理戦争の舞台にされた。クリミアも https://t.co/sEiZ8gS0Kt
— 真音 (@maonnote) December 11, 2024
地中海のロシア艦隊はシリアのタルトゥース港への停泊が危険と判断し、直ぐ近くの沖合に退避してそのままの状態を維持。 https://t.co/sGiY7dS108
— JSF (@rockfish31) December 10, 2024
シリアのラタキア、タルトゥースを失うとロシアは中東だけでなく、中東経由でアフリカに行くことができなくなって、ちょっとアフリカまで行くのが大変になるのか。
アフリカはちょっと盲点だったhttps://t.co/GXCsrJHwPU pic.twitter.com/IG73yt4Ir3
— しょぼんくん・ВКС (@syobon3rd) December 9, 2024
もう一度注意喚起しますが、これは誤報です。まだロシア海軍はタルトゥースから撤退などしていません。 https://t.co/6JSIpVRgwB
— JSF (@rockfish31) December 7, 2024
#シリア の北西部ラタキア県と西部タルトゥース県で11日、#イスラエル 軍の空爆により大規模な爆発が発生しました。イスラエル軍はこの2日間だけで480回にわたりシリアを空爆したとし、「軍艦、空港、飛行機、戦車、ミサイルを含むシリアの戦略兵器備蓄の大部分を破壊した」と発表しています。#Syria pic.twitter.com/GyGVHWPadw
— ParsToday Japanese (@ParstodayJ) December 11, 2024
ロシア海軍の軍港になっているシリア地中海沿岸のタルトゥース、反政府勢力のホムス掌握でダマスカスとの連絡が遮断された場合 ロシアが死守するんだろうか。タルトゥースからロシア海軍が撤退した場合、地中海の勢力が一変する。(一遍上人) pic.twitter.com/GNLxa9O23Z
— 十月工廠 (@chihaken96) December 7, 2024
シリア政権崩壊、ロシアの影響力に危機 駐留基地存続に懸念も https://t.co/lGlr363p99
「タルトゥース基地はロシアにとって地中海で唯一の修理・補給拠点で、ロシアはここを中継基地として民間軍事会社をアフリカに送っている。」←ワグネルのアフリカ展開を維持する上で重要な中継地です。
— モーリー・ロバートソン (@gjmorley) December 9, 2024
意味がわからないのはコメントの方では。アサド政権崩壊はどう見てもロシアへの大打撃ですよ。数少ない同盟国シリアを守れなかったロシアの失態は誰の目にも明らか。しかもタルトゥース海軍基地を失うだけでも相当に拙い。
— JSF (@rockfish31) December 10, 2024
佐藤優氏はロシアによる工作を受けているような気がします。注意が必要です。
引き続き、シリア、ロシア情勢を追っていきます。
コメント
不凍港を手放すことは、ロシアにとっては痛手であるだけではなく、プライドがズタズタなはずです。
特に、プーチンさんは歴史家ですから、人一倍の古からのこだわりがあるはずです。
追い詰められようとも、ただ力を振りかざすのでは、その身に帰るのみ…宇国を豊かにする方法で取り込めなかったことで、既に2年前に運命は別れていたことが占えていたと言えます。
浜田先生の立ち位置と役割がみえないです。
多忙で何言っているのか分からない時期よりは、私でも分かった気になれる良質な記事だと思います。
ただ、「じゃあ、どうするの?」がみえないです。
兵庫県知事選が落ち着いたころから、なんとなく思っているのですが
いろんな情報にアンテナを張り巡らせて、注目度の高い話題を発信するスキームは
ダメではないけど、「なんのために?」と思います。
極論は、来年の参院選で改選するために逆算して日々の活動があるのだと思います。
アサド政権が崩壊した話題を発信すれば、確かに目先の数字は取れるし
浜田先生の発信は、私でも分かった気になれる良質クオリティです。
でも、2人会派の国会議員に、外交を動かすのは限界があります。
国会議員として、投票行動として、「じゃあ、NHK党と浜田聡に投票しよう」と思わせる発信が大事だと思います。
大切なお知らせ
浜田聡議員は、12月13日(金)8:00から
「虎ノ門ニュース」に出演します!
https://www.youtube.com/live/eqeybwYVc0s?si=1h7iLLrmKYzMBXHZ
直後に、リポストしたのを思い出しました。
https://x.com/realDonaldTrump/status/1865434273953509462
既に、名目ともに米国のリーダーで、後は就任するだけの方ですから。
情勢とは直接の関係がないため、記載がないので共有します。念のために無駄なことを書き添えますが、見たくない人が読む必要は全くありません。1億回表示されていますので、同盟国である日本の議員なら読んでいない方はいないはずです(半分くらいの議員への皮肉?)が、一般的な皆さんにとって米国側の考え方も知るためには、補足としての必要性を感じました。
日本の皆さんとご自身のために情報を得て、世界の皆さんとご自身のために発信してください。
実際に、日本語が堪能な方、自動翻訳の普及で、多くの海外の方がページをご覧になります。その人たちには、参政権がない?
日本が舐められないように、日本国民の代表として適切な発信をお願いします。
浜田先生にもメリットが大きいです。
国民も見ますが、最低でも各国大使館員などがご覧になります。
大使チームとのサッカーや、トランプさんとのゴルフのときには、より楽しくお話しできますよ。
トランプさんはゴルフをよくします。自分の庭を自在に歩くのが好きなだけで、あまり上手ではないとも言われています。議員が誕生してゴルフの練習を始めた党首がいます。おじいちゃまなのに、がんばりすぎて手の皮が剥けたそうですから助けてあげてください。その仲良しの立花さんは、なんとなく上手そうに見えます。トランプさんに勝ちすぎてもダメですから、ちょうど良いのではないでしょうか。盛り上げ役のキャディーさんのように、おふたりをサポートしてくれそうです。
あっ!ちょうど4人になりました。笑
ねえさまと仲良しの夫人のおみやげが楽しみです。
(これは党派などのスケールの小さな話ではありません。しかし、とても個人的な話です。現実とはそういうものですから、いつそうなっても良いように心の準備は必要ですね。)
ロシアの弱体化は歓迎しますが、ヨーロッパの制海権を失い、シリアの港も失うとなると、結局極東に進出強化するのではないかと懸念しています。関係を深める北朝鮮がロシアに港を貸すことは大いにあり得ますよね。日本の防衛政策にも反映させることが重要になっていきそうです。