国会・参議院には行政に対する苦情窓口というものあります。
参議院ウェブサイトのトップページからリンクが張られています。
ここから行政に対する苦情を伝えることができます。ここに伝えられた意見は月ごとにまとめられて、参議院の行政監視委員会所属の議員に伝えられます。私は行政監視委員会に所属しており、伝えられた意見をまとめた報告書が毎月届きます。
過去数か月の報告書について、以前ブログ記事で公開をさせていただきました。
令和4年4月の報告書が届きましたので、今回もここで公開をさせていただきます。紙の報告書をスキャンしたものになります。
行政に対する苦情2022年4月(PDF4MB)
令和4年4月は23件の苦情報告があります。
参考までに令和2年では、6月の苦情は129件、7月の苦情は111件、8月の苦情は82件、9月の苦情は53件、10月の苦情は74件、11月の苦情は47件、12月の苦情は52件でした。令和3年では、1月は107件、2月は27件、3月は62件、4月は29件、5月は23件、6月は20件、7月は14件、8月は15件、9月は17件、10月は12件、11月は13件、12月は37件の苦情報告がありました。令和4年では1月は9件、2月は23件、3月は18件の苦情報告がありました。
どんな意見が届いているのか、以下一覧を示します。
今回は23件の苦情報告でした。時節柄、ロシア・ウクライナ関係のご意見が多いようです。今回はこちら↓を抜粋してみます。
[ウクライナ避難民の犬等への検疫特例について]
ウクライナ避難民が連れてきた犬等への検疫対応を緩和する特例措置に反対である。検疫は今までどおり行い、代わりに費用負担を軽くする措置を講じるようにしてほしい。
私も↑と同意見です。要は、避難民が連れてきた犬の検疫対応を緩和することで、万が一狂犬病が発症することになると大変なことになるからです。
https://twitter.com/satoshi_hamada/status/1516626356733235205?s=20&t=jv9X9sT7rlalmBiwoWrHSg
「特例は災害救助犬などに適用されているが、今回は人道的観点から…拡大」とあるが、特例許可に係る行政裁量は狂犬病予防の観点から狭いはず
本件は裁量権の逸脱濫用=違法(狂犬病予防法違反)では?
ウクライナから避難のペット犬検疫で特例 農水省が発表 https://t.co/pnCHQkVmnm @Sankei_news
— 平 裕介 (@YusukeTaira) April 19, 2022
特例許可ではなく、寄付・募金による支援に係る情報提供(一種の助成的情報提供)であれば、行政の裁量の範囲内でできるのでは?
さらに、(実際には難しいのかもしれないが、)法律の留保の原則については侵害留保説が(一応)行政実務なので、工夫して補助・助成の金銭面の援助制度を創れないものかと思う
— 平 裕介 (@YusukeTaira) April 19, 2022
農水省(政府)は、ウクライナからの避難民の方々の支援の方法を間違っていないか。できる限りの支援すべきという総論は賛成だが、各論の支援方法(今回の措置)は著しく合理性に欠けるものであって、狂犬病予防法に係る公益を十分に考慮できていないのでは…と思われる
本件、再考できないものか…
— 平 裕介 (@YusukeTaira) April 19, 2022
東日本大震災(2011年)の際の「災害救助犬」受け入れの場合と同じと考えているようだが、災害救助犬は1年以上かけて訓練された犬なので「特別の事情」を認定できたと考えられるが、書類が揃えられないとか人道の観点を強調し、同じように扱ってよいのだろうか…(法解釈・適用としてかなり疑問です)
— 平 裕介 (@YusukeTaira) April 19, 2022
一方、農林水産省は引くつもりはないようです。
【ウクライナ避難民の犬の輸入に係る対応について】
今回の対応は、輸入検疫措置の緩和ではなく、犬等の輸出入検疫規則に基づき、対応するものです。
この対応により国内での狂犬病発生のリスクが増すことはありません。
動物検疫に御理解、御協力、よろしくお願い致します。https://t.co/S8bwaT0NHd pic.twitter.com/Iv8U7HNe3l— 農林水産省 (@MAFF_JAPAN) April 20, 2022
【避難民の飼い犬「狂犬病予防法の特例措置」のなぜ】 農水省「リスクが上がるわけではない」と説明 #東洋経済オンラインhttps://t.co/QXMXBF15DD
— 東洋経済オンライン (@Toyokeizai) May 10, 2022
これに関する動画を紹介しておきます。
大丈夫なのか…。
とにかく、皆さんの意見を政治の世界に伝えていくことは重要です。私も頑張っていきたいと思います。
何はともあれ、行政に対して意見があれば、参議院行政に対する苦情窓口にどんどん送りましょう。
もちろん、下記を利用して送っていただいても結構です。