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銀行等の金融機関による顧客との電子メールでのやりとりについて調べてみました

私は普段、多くの方々と仕事で電子メールでやりとりすることが非常に多いです。理由は何かと便利だからです。

しかし、残念ながら(?)銀行等の金融機関の方々とは電子メールでのやりとりができておりません(SMSやLINEは除く)。

私の場合、主に不動産経営において、銀行や信用金庫の方々にはお世話になっており、様々な資料のやり取りをします。その際に電子メールでやりとりはできず、もし電子メールでやりとりできればかなりの労力が減るでしょう。変わる気配はありませんが。

ということで昨年の国会では銀行法改正の審議の際に、私の銀行に関する不信感をほのめかして質問をしてみたつもりです。

ところで、銀行等の金融機関が顧客との電子メールでのやりとりについて参議院調査室に調査を依頼したところ、回答をいただきました。

回答結果はこちら↓。※資料1~3は関連するものを下に記載。

問1.顧客と電子メールでやりとりをしている金融機関の有無について

金融庁は2020年12月、499の地域金融機関(地銀、信金、信組)を対象とするICT環境についての調査を初めて実施しました(496機関が回答)。同調査では、営業担当者全員に個別メールアドレスを用意できているのは51機関(10%)だけでした(資料1参照)。なお、同調査では、実際に顧客とメールでやりとりをしているかどうかは明らかになっておりません。

メールでやりとりを行っている事例としては、琉球銀行に係る記事がございました(資料2参照)。6年前の記事ですが、現在もこの取組が続いていることを本日確認済みです。このほか、タブレット端末等の導入に係る記事は比較的ありましたが、顧客とメールをしているとの記事は琉球銀行以外にありませんでした。

地域金融機関以外のメガバンクやネットバンクなどに係る調査は行われておりません。三菱UFJ、三井住友、みずほ、りそなの4行について「メールで様々な相談等ができるか」を確認しましたが、対面相談や電話相談に限られるようでした(問合せフォームへの入力は除く)。

問2.金融機関による顧客との電子メールでのやりとりに係るデータ

前述の地域金融機関を対象とする金融庁調査では、以下のデータが示されています(資料1参照)。

47%(230機関)の地域金融機関では、営業担当者数をカバーする数のインターネット接続端末を整備している。すなわち、53%(266機関)では、営業担当者全員がインターネット接続端末を保有していない。

10%(51機関)の地域金融機関では、営業担当者数をカバーする数のメールアドレスを整備している。すなわち、90%(445機関)では、営業担当者全員がメールアドレスを保有していない。

前述のとおり、実際に電子メールでのやりとりを行っているか否かの調査はありませんでしたが、メールでのやりとりを行う前提となる「端末やメールアドレス」が不足している点については、上記データで明らかになっていると考えられます。

問3.金融機関が顧客と電子メールでやりとりを行わない背景や理由

情報セキュリティリスクやサイバーセキュリティリスクへの態勢整備を理由に挙げる意見があります(資料3参照)。前述のように、銀行によってはインターネット接続端末の数を絞ることでサイバー対策を行っている場合もあるようです。

一般的に、システムへのアクセスがしやすくなると、セキュリティリスクは高まります。メールには誤送信リスクやウイルス感染リスクもありますので、認めていない場合が多いと推察されます。

なお、メールのやりとりを行っている琉球銀行においても、顧客からのメール受信に制限はないものの、行員からのメール送信は上司の承認が必要な体制となっているようです。誤送信等のリスクを減らすための対策だと推察されます。

以上

資料1 【資料1】「金融仲介機能の発揮に向けたプログレスレポート」(R3.7)(抜粋)

資料2は著作権の関係で公表できず、関連記事を紹介します。

業務システムをiPhoneに最適化、琉球銀行の働き方改革を支えるソリューション

資料3 【資料3】監督指針の一部改正に関するパブリックコメントの結果等について(R3.4.30)

予想通りの結果でほとんどの金融機関が残念な状況のようです。その中で琉球銀行さんは積極的で応援したいと思いました。

とりあえず銀行の現状はこんな感じです。私は変わるべきと思うのですが、いかがでしょうか。変わらないからこんな↓本が書かれるんですよ。

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