以前、医療現場の最前線で新型コロナウイルス感染症の対応をされている内科医と思われる方がTwitter上で大変興味深いツイートをされていました。新型コロナウイルス感染症に関する4択のクイズです。(医療関係者にとって)基礎知識の確認に良いと思いましたので、紹介していきます。
※1問目~50問目までは、以前の記事に加え、さらに改訂版をまとめています(以下のリンクリストは改訂版のみ)。
今回は86問目~90問目を紹介します。
どの選択肢がどれだけ選択されたのかが既に出ていますが、気にせず皆様も答えを考えてみると面白いと思います。
※最多の選択肢が解答とは限りません。またCOVID-19の医学は日々急速に進歩し、数ヶ月で内容が更新され古くなり、解説の解答が違ってくる可能性もあり、解説はあくまで”出題された当時のもの”であると考えてください。
まずは86問目。
a)12-29歳の年代の100万人あたり3-10人程度の頻度
b)12-29歳の年代の100万人あたり150-200人程度の頻度
c)12-29歳の年代の100万人あたり450-500人程度の頻度
d)12-29歳の年代の100万人あたり750-800人程度の頻度— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) October 19, 2021
【問題86解答】正答:a)
ファイザーのコロナワクチンに起因すると思われるワクチン後心筋炎の発生は、
1)12-19歳男性:100万人あたり3.7人
2)20-29歳男性:100万人あたり9.6人まあ、丼勘定ですがざっくり10〜20代で3-10人ぐらいと記憶しておけば概ねあってる感じですね。 pic.twitter.com/FOuMMJ7Jxe
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) October 21, 2021
87問目。
a)12-29歳の年代の100万人あたり25-30人程度の頻度
b)12-29歳の年代の100万人あたり180-200人程度の頻度
c)12-29歳の年代の100万人あたり500-530人程度の頻度
d)12-29歳の年代の100万人あたり800-830人程度の頻度— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) October 19, 2021
【問題87解答】正答:a)
モデルナのコロナワクチンに起因すると思われるワクチン後心筋炎の発生は、今のところ国内での統計で1)12-19歳男性:100万人あたり28.8人
2)20-29歳男性:100万人あたり25.7人まあ、丼勘定ですがざっくり10〜20代で25-30人ぐらい。 pic.twitter.com/WWgOKNkwSK
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) October 21, 2021
具体的にはスウェーデン、デンマーク、日本の3つは、この年代の男子には現状ファイザーへの切り替えを推奨し始めているのが2021年10月現在の状態です。
ですが…..
正直3か国ともかなり接種は進んでおります。
モデルナで打ってしまった人もおられると思います。多くの場合は問題ないはずです。 pic.twitter.com/X3y5R9WKxl— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) October 21, 2021
では世界で『モデルナが主の国はないの?』『その国で心筋炎の発生はどうなってるの?』という疑問は当然起きる。
モデルナが主流の国は珍しくて、今私が把握してる範囲ではこの2か国です。A)スイス
B)リヒテンシュタインこの2か国から、今後どういった報告や対策が出るかは興味深いところです。 pic.twitter.com/Tt0X7lGHlA
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) October 21, 2021
88問目。
インフルエンザワクチンを、
a)新型コロナワクチンの2回目接種から4週間あける
b)新型コロナワクチンの2回目接種から2週間あける
c)新型コロナワクチンの2回目接種から1週間あける
d)新型コロナワクチンの2回目接種と同日に接種可能— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) October 19, 2021
参照;厚労省 新型コロナQ&Ahttps://t.co/gDE7mo9GiZ
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) October 26, 2021
89問目。
①ワクチンによる抗体が十分に上がらないため、治験が最初からやり直しになっている。
②未接種で治験を受けられる人が集まらないため、通常数万人で行うべき治験を数千人規模で実施することを政府が許可した。
③日本より海外で先に販売が決定した。
④治験はプラセボ(偽薬)を使わないスタイル。— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) October 19, 2021
②:その通り。
本来ワクチンの治験では未接種者を数万人集めなければいけませんが、国民の大半が接種済みの状態だと治験対象者を集めるのが厳しい。このため政府は国産ワクチンに関しては数千人規模の治験でOKとしました。
今後国産ワクチンは2000-3000人の治験を経て承認を申請してくると思います。— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) October 26, 2021
④:その通り
すでに多くの人がファイザーやモデルナの接種を受けており、今後、未接種者を数万人集めるのが難しいこと、また、感染が拡大する中で、プラセボを使うことで、プラセボ群に当たった人たちが感染してしまう可能性などを鑑み、国産ワクチンの治験はプラセボとの比較ではない方式です。— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) October 26, 2021
国産ワクチンは「3回目の接種」のための選択肢としては可能性が残りうるものの、1〜2回目用ワクチンとしての選択としてはほぼ考えない方がいいと思われます。
とにかく早めに、現行のワクチン3種類(ファイザー、モデルナ、そして少量ですがアストラゼネカも一応ある)での接種をと思います。
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) October 26, 2021
90問目。
【問題90】
ワクチンによる予防効果が他の変異株よりは落ちてしまうとされるデルタ株に対する10代(12-18歳)のワクチン接種の効果について。ファイザーのワクチン2回完了者と、未接種者の比較で、①感染予防効果
②発症予防効果はどれぐらいか。
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) October 27, 2021
有効性がそれまでの株に比べかなり下がるとされているデルタ変異株でも高い有効性を保っています。
BNT162b2って書いてるのがファイザーのことです。https://t.co/fnU8Tu6Trw— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) October 30, 2021
88問目で取り上げられているインフルエンザについては、流行が起こるかどうかは分かりませんが、私はインフルエンザワクチンはうっておきたいと思います。
今後も引き続き、問題と解答を紹介していきます。
ところで、今後のNHK党の選挙方針である「諸派党構想」に関する書籍が発売されています。NHK党をよく取材いただいているライターさん(立花孝志かく闘えり、のライターさん)が書かれたものです。もしよければ書店や図書館などで手に取ってみてください。