以前、医療現場の最前線で新型コロナウイルス感染症の対応をされている内科医と思われる方がTwitter上で大変興味深いツイートをされていました。新型コロナウイルス感染症に関する4択のクイズです。(医療関係者にとって)基礎知識の確認に良いと思いましたので、以前の記事で紹介していました。
が、このクイズのアカウントが鍵アカウントになってしまい、見ることができなくなってしまいました。その後、別の公開アカウントで同じ問題が公開されました。順次、改めて紹介していきます。
今回は31問目~35問目を紹介します。
どの選択肢がどれだけ選択されたのかが既に出ていますが、気にせず皆様も答えを考えてみると面白いと思います。
※最多の選択肢が解答とは限りません。
まずは31問目。
【過去問31】
COVID-19のmRNAワクチンのメカニズムについて正しいものを選べ。a)遺伝子移植である。
b)人の遺伝子に長期間沈着する
c)COVID-19のスパイク蛋白(表面のトゲトゲ)だけを作ってすぐに消えてしまう
d)COVID-19を体内に増殖させて抗体を作らせる— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) July 11, 2021
※あと、訳のわからないトンデモ理論をふりかざす人たちは、うちのアカウントに突っ込んでくると、漏れなくa)のような超誤答の選択肢として採用されちゃいます。とっても
恥ずかしいよ?😎
突っ込んでくるんだったら、それ覚悟してから来いや。w— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) July 13, 2021
32問目。
【過去問32】
循環器疾患や脳梗塞の既往で、血液をサラサラにする薬を飲んでいる患者さんについて、正しいものを選べ。a)ワクチン接種前に内服薬を数日間止める。
b)出血が止まらないのでワクチンを打てない。
c)抗凝固剤については、接種直後2分間の圧迫が必要。
d)ワクチン接種前に納豆を食べる。— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) July 11, 2021
なおb)は論外です!
ワクチン用の針は非常に細いので、きちんと圧迫をしてあれば、抗凝固剤を服用している人でも内出血を起こすようなことはまずありません。
むしろ抗凝固剤を服用している循環器領域の患者さんは、コロナにかかると重篤化のリスクがある人です。
優先接種対象者です!— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) July 13, 2021
ちなみに、d)については、ワーファリンという抗凝固剤(血液をサラサラにするお薬)を飲んでいる方は納豆を食べてはいけないことになっています。納豆に含まれるビタミンKがワーファリンの薬効を打ち消してしまうからです。
33問目。
【過去問33】
現在世界中で多くの種類のコロナワクチンの製品が完成、または治験中である。下記の選択肢の中から、”ベクターワクチン”はどれか。a)ファイザー b)アストラゼネカ c)シノファーム
d)ジョンソンアンドジョンソン e)シノバック
f)スプートニクV g)モデルナ h)コバクシン— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) July 11, 2021
【過去問33解答】正答:②
a)ファイザー、g)モデルナ →mRNA系
b)アストラゼネカ、d)J&J f)スプートニク→ベクター系
c)シノファーム、e)シノバック、h)コバクシン→不活化系です。ベクターはb,d,fになります。
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) July 13, 2021
34問目。
【過去問34】
1798年にジェンナーが牛痘の患者の水疱の液を少年の腕に植え付け、天然痘を予防する方法を確立したのが史上最初のワクチンです。当時囁かれたデマは?a)ワクチン打つと馬になる
b)ワクチン打つと鹿になる
c)ワクチン打つとニンニクになる
d)ワクチン打つと牛になる— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) July 11, 2021
ちなみに、スペイン語で牛🐄を「vaca」と言いますが、このスペイン語の語源であるラテン語の「Vacca」という単語が、ワクチン”vaccine”の語源にもなっております。
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) July 13, 2021
35問目。
【過去問35】※応用問題
β変異株(南アフリカ/ B.1.351)について⚠️間違った選択肢⚠️を選べa)アストラゼネカの予防効果は10~20%。
b)モデルナは1/6程度の活性低下が予想される
c)ジョンソン&ジョンソンの有効率は64%
d)ファイザーでの重症化予防効果は50%— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) July 11, 2021
【過去問35解答】誤答:d)
ファイザーですが、β変異株(南アフリカ変異株)については予防効果:75%
重症化予防効果:100%というデータが出ました。間違った選択肢はd)。
重症化予防は100%なのです!— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) July 13, 2021
35問目は少し難しいですが、ファイザーのワクチンの重症化予防率は現在のところ変異株であっても極めて高いことを頭に入れておくといいのではないでしょうか。
今後も引き続き、問題と解答を紹介していきます。
ところで、今後のNHK党の選挙方針である「諸派党構想」に関する書籍が発売予定となりました。NHK党をよく取材いただいているライターさん(立花孝志かく闘えり、のライターさん)が書かれたものです。もしよければ書店や図書館などで手に取ってみてください。