以前、医療現場の最前線で新型コロナウイルス感染症の対応をされている内科医と思われる方がTwitter上で大変興味深いツイートをされていました。新型コロナウイルス感染症に関する4択のクイズです。(医療関係者にとって)基礎知識の確認に良いと思いましたので、以前の記事で紹介していました。
が、このクイズのアカウントが鍵アカウントになってしまい、見ることができなくなってしまいました。その後、別の公開アカウントで同じ問題が公開されました。順次、改めて紹介していきます。
今回は21問目~25問目を紹介します。
どの選択肢がどれだけ選択されたのかが既に出ていますが、気にせず皆様も答えを考えてみると面白いと思います。
※最多の選択肢が解答とは限りません。
まずは21問目。
【過去問21解答】正解:b)
間違えた人が多い💦V-SYS:ワクチンの割当量、配送状況、在庫を共有するシステム。
VRS:個人レベルの、誰が、いつ、どのメーカーを接種したか記録するシステム
HER-SYS:コロナ感染者の情報把握管理システム
コロナワクチンナビ:ワクチン接種会場検索等の情報を提供。— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) June 25, 2021
VRSは色々とごたごたがありますが、導入当初にはつきものではないでしょうか。少しずつ改善していくことに期待しています。
22問目。
【過去問22解答】正答:a
私の意見かもしれないけど、
『これはダイエットと同じだ。1年続けられないような対策はやっても無理がある。』
『数日間無理やり絶食するようなダイエットが、いい訳ない』
長期間に渡って、一定の質を維持できる感染対策こそが、まず基本だと思うのだよ。— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) June 25, 2021
また人によってはGW11日間、家から家族を1歩も出さないという対策は、運動機能面でも良いと思えません。
(実際、最近テレワーク生活でエコノミー症候群になったという事例を何例かお見かけしています!)
朝から昼間にかけて太陽の光を浴びないと、体のリズムが崩れメンタル面での不調も心配です。— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) June 25, 2021
ということでぜひ、家族を一歩も外へ出さないなどという、まるで「○日間断食ダイエット!」みたいなことを考えるのではなく、今一度家庭内で感染対策の基本的なところを話し合って欲しいです。
奇を衒うことなく基本に忠実に。
変異株だからといって基本の部分が抜けるのはダメな訳です。— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) June 25, 2021
23問目。
【過去問23】
アストラゼネカのコロナワクチンの稀な副作用として血栓症がある。これは『1/25万人』の確率で起こるとされている。
では、①経口避妊薬
②喫煙
③新型コロナウイルス感染自体で引き起こされる血栓症について正しい割合を選べ。
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) June 17, 2021
血栓症は欧米人と日本人で体質の差がありデータ的やや比率が高く算出されてしまうけど、血栓症リスクは上の表によると
AZワクチン:25万人に1人
ピル:2000人〜800人に1人
タバコ:500-600人に1人
COVID感染本体:6人に1人— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) June 25, 2021
解答でCを選んでる人が多く、見事に割れ問になっちゃってますが、みなさん、COVID自体による血栓症を甘く見過ぎです。COVIDはものすごく血栓症を起こすのです。
血栓による脳梗塞!!!肺塞栓!!!めちゃめちゃ起きます。若年でもコロナにかかると脳梗塞や肺塞栓になるんです。— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) June 25, 2021
24問目。
【過去問24解答】誤り: d)
この下肢の静脈の血栓のリスク因子としては
①脱水
②肥満
③妊娠
④経口避妊薬
⑤運動不足、長期臥床
⑥下肢の骨折や外傷などです。コロナが怖いから家にずーっと閉じこもってて、ずーっとじっとしてるのは絶対にやめて!運動して!お願いだから!!!
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) July 5, 2021
この1年間でテレワーク生活で動かないでいたところ、下肢の深部静脈血栓症や血栓性静脈炎になったという事例を何例もお見かけしました。いずれも、動かないでじっとしてることが大きな原因になっています。
足で血栓が詰まるのも大変なことですが、肺に流れていって詰まってしまうのは危険です。
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) July 5, 2021
25問目。
【過去問25】
あなたは今日新型コロナワクチンを接種した。夜中に悪寒がし熱が38.3度。関節痛、熱以外の症状はない。あまり適切ではない対応を選べ。
a)水分と解熱剤を飲んで再び休む
b)都道府県コロナワクチンコールセンターへ電話相談
c)翌平日の朝にかかりつけ医に受診の相談
d)直ちに119番に電話— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) June 17, 2021
発熱と、それに伴う関節痛や悪寒だけであれば、夜中に救急車呼ぶ意味はあまりありません。もし、受診のアクションを考えるのであれば、翌平日の朝がベター。
というのも多くの病院で夜間時間外はPCR検査の実施ができないのです。
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) July 5, 2021
1回目接種後の発熱が長い場合は、コロナ抗原検査やPCR検査を実施する案件です。概ね目安として、
接種当日:解熱剤で様子みて可
翌日:解熱剤で様子みて可
3日目:様子を見てもいいが、辛いなら受診
4日目:受診を推奨とお考えください。(高齢者の場合は上記より1日早い初動でも良い)
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) July 5, 2021
「熱が出た!」と言って接種当日の真夜中に救急車を呼ぶのも適切とは思いませんが、だからと言って具合が悪いまま高齢者を何日も様子見続けるのはダメです。
翌平日の朝イチで、受診に繋げる行動をお願いします。離れて住んでる老親のワクチン接種の翌日は、必ず容態確認で電話してくださいね。
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) July 5, 2021
上の目安はあくまで元気な方。
後期高齢者の場合は、1回目と同じく早めの受診の方がいいので、食物や水分の摂取が減ってしまうようであれば3日目でも受診をご検討いただいてください。
(前述のように朝イチの受診が望ましい)
何せ高齢者の場合は脱水にならないように最大限の注意が必要です。— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) July 5, 2021
今後も引き続き、問題と解答を紹介していきます。
ところで、今後のNHK党の選挙方針である「諸派党構想」に関する書籍が発売予定となりました。NHK党をよく取材いただいているライターさん(立花孝志かく闘えり、のライターさん)が書かれたものです。もしよければ書店や図書館などで手に取ってみてください。