新型コロナウイルス感染症への政策としては日々様々な場面で議論されているわけですが、SNS上も様々な意見が飛び交っています。その中で「新型コロナウイルス感染症を5類相当へすべき」との意見もそれなりに目だちます。
昨年8月に東大病院のドクターがアップした動画での解説↓は参考になります(特に法律と政令の解説の部分)。
新型コロナウイルス感染症をどのように扱うかということについては、政府は状況に合わせてその扱いを変えてきております。例えば、昨年10月には次のような変更がありました。
COVID-19の入院対象、疑似症例の届出が変更 入院は高齢者・基礎疾患等の重症化リスク者に限定 2020/10/14
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の行政上の対応を見直す政令の改正が、10月9日に開催された閣議で決定されました。
改正のポイントは2つ。
措置入院の対象を絞り込むこと と、
疑似症患者の届出対象を入院患者のみとすること
です。
この新型コロナウイルス感染症に関する状況は、時間の経過とともに変化するので、その状況に応じた対応をしていくべきなのは言うまでもありません。というわけで、この新型コロナウイルス感染症を5類相当へ、というのは、時期によってその是非が変わるでしょう。
さて、では現時点で新型コロナウイルス感染症を5類相当へと変更することの是非はどうでしょうか?その前に、もし新型コロナウイルス感染症を5類相当へと変更するとどうなるのか?
細かい変更点を挙げるときりがないのですが、私が特に重要と考えるポイントとして、公費負担の有無、を挙げます。現在はこの新型コロナウイルス感染症に罹患した場合の治療費などは公費で賄われますが、5類相当になると、それが3割負担となるというものです。
Twitter上から拝借します↓。
【コロナは嘘の連中のための10分クイズ(1)】
Q:「コロナを5類にすれば解決」という意見がある。では実際に5類にした場合、どのような変化が起きるか。
a)コロナの死亡者が激減する
b)ICUに空床が生まれ医療崩壊が軽減
c)ワクチンが不要になる
d)コロナの検査、治療等が健康保険3割負担になる。— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) August 3, 2021
コロナの軽症で入院することは現在難しいですが
軽症:数十万
中等症:100〜150万
重症:300〜1000万以上の医療費がかかるとされています。今はこれらが全額公費負担0円ですが、5類になるとその3割を患者が原則的には負担になります。
※高額医療費を適応にすればまた計算が少し変わりますが。
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) August 3, 2021
私たちの仕事はな〜んにも変わりません。受診に来た人を診断し、具合が悪い人を入院させ、必要な治療をしてもらい、快癒するか、死亡するか。それだけです。
5類にして変わるのは『患者さんの負担額』だけです。
現場からは、以上です。
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) August 3, 2021
個人的には、ワクチン接種希望者全員が2回目接種を完了すれば5類相当へ変更してもいい、と思います。と言っても、今すぐに5類相当へ変更することについても特に反対しません。5類相当になるというのは国民にとって感染した際の治療費などの負担が増えることなので、それを嫌って感染抑止にはつながると思うからです。選挙を控える政権与党は国民負担を増やすことはやりたがらないのではないでしょうか。
以上、個人的見解でした。様々な意見があると思います。
何度も繰り返し言いますが、まずは自分が感染しないように気を付けましょう。