7月下旬にこのような報道が話題となりました。
2023/07/28 #ニュース #日テレ #日銀
日本銀行は金融政策決定会合で金利を低く抑える大規模な金融緩和策を維持しました。一方で、長期金利が今より一定程度上がることを容認します。
長短金利操作(イールドカーブコントロール)の柔軟化、とのことです。
とりあえず、ここでイールドカーブコントロールについて確認しておきます。日経のYoutubeチャンネルの動画で3分ほどでわかりやすく説明されています。
ポイントを羅列します。
・通常の金融政策は短期金利のみを操作する(長期金利は市場に任せる)
・国債の利回りを描くカーブ=イールドカーブ(右肩上がりが自然)
・日銀は10年物国債(償還期限が10年の国債)の金利を0.5%以下にコントロール←これをイールドカーブコントロール
今回の植田和男日銀総裁のYCC(イールドカーブコントロール)柔軟化は10年物国債の金利をこれまで0.5%以下に抑えられていたものを、1.0%以下にする、というものです。
さて、長期金利(10年物国債の金利)が上がると、日本の金融機関などの融資の金利はどうなるのでしょうか?下がることはないにしても、すべてが上がる、とは結論付けられないように思います。つまり、変動金利と固定金利で事情は異なるようです。
YCC修正で住宅ローンの変動金利上がるとか言っている人いるけど上がるのは固定の方。変動は長期金利ではなく短期金利に連動するから政策金利次第。
まあYCC修正を政策金利上昇の前段階と捉えるのであればあっているけどそれはかなり先だろう。— 焦げ饅頭 (@KogeManzyuZ) July 28, 2023
https://twitter.com/takashishiozawa/status/1692069887915749472?s=20
私は不動産物件のローンがそれなりにありますが、いずれも変動金利にしているので、あまり影響はないと考えています。
とは言え、今後を考えると影響は小さくはないと考えます。
かなり単純化しますが、要は企業や個人は、資金を借りにくくなり、経済活動が抑制されて、景気に悪影響がでる可能性がある、ということです。
一般的には、こういった影響がありますが、急激に日本の長期金利が上がることは考えにくいので、実際は生活に多大な影響は出ないと思っています。しかし、こういったお金の基本を知っておくことは重要です。こういった動きに動揺して、投資やローンでの判断を誤ることのないようにご注意下さい。
— ねこみち|毎日図解でお金を学ぶ (@Tomojidien) July 28, 2023
お世話になっている救国シンクタンクでの議論に注目してみました。
概ね否定的な論調ですが、渡瀬裕哉さんはその是非に触れずに国会での発言との齟齬を問題視しているのは興味深いです。
同じYoutubeチャンネルの別の動画では、エコノミストの村上尚己さんは、YCC修正について必ずしも否定的な見解ではなく、興味深いです。
いずれにせよ、今後それなりに大きな影響を及ぼす可能性については注意しておきたいと思います。