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ペロブスカイト太陽電池について

ペロブスカイト太陽電池というものが開発されつつあるようです。

昨年4月にプレジデントで記事になっています。

4月4日、岸田首相が「再生可能エネルギー・水素等関係閣僚会議」で、「ペロブスカイト型太陽電池」と呼ばれる次世代パネルを2030年までに普及させる方針を打ち出した。この「ペロブスカイト太陽電池」、開発したのは日本人、宮坂力博士とその弟子だ。薄くて軽量、曲げることもできる。宮坂博士には、ノーベル賞候補の呼び声もあがっている。日本の発明なのに、実は世界はすでに大きく動き出し、中国では大量生産への動きも具体化しているのだ――。

(中略)

すべて国内の材料だけで製造可能
宮坂さんは、東大大学院生時代から「色素増感太陽電池」の研究に長らく携わってきた。写真感光材料の感度を色素によって高める原理を応用した太陽電池だ。その色素をペロブスカイトに変えて実験し始めたのは2006年のこと。

当初は発電効率も低く、注目されることのない研究だったが、発電効率が上がり始めると、たちまち世界中の研究者たちがわれ先にと乗り出し、新エネルギーの有望株となった。そして、この1、2年でついに量産化の道筋が見えてきたのだ。

ペロブスカイト太陽電池は、資源に乏しい日本にとっても救世主となるエネルギー源だ。なぜならば、他のエネルギーと違って、日本国内の材料と技術だけでつくることができるからだ。

ペロブスカイトの合成原料である鉛は地中から収集できるし、ハロゲンを構成するヨウ素にいたっては世界第2位の生産国なのである。これまでのシリコン太陽電池のシリコンは、すべて輸入だったわけで、この点でもペロブスカイトがいかに日本に適したエネルギー源であるかがわかる。

(中略)

わずか数名の研究者から始まった日本発の新エネルギーは、瞬く間に世界各国へと広がり、「いまや3万人ぐらいの人が研究している」(宮坂さん)と言われるまでになっている。とりわけ、中国の加速ぶりは著しく、政府の支援で、一気に実用化に向けて動き出し、すでに大量生産も始まらんとしている。

(中略)

「いま量産化しないと、世界との差は埋まらない」
岸田首相が4月4日の「再生可能エネルギー・水素等関係閣僚会議」で「2030年までに普及」の方針を打ち出したが、政府のサポートをはじめとして日本の動きは鈍い。それはやはり、あくまでも既得権益に寄りそわんとする日本のエネルギー政策とも無縁ではないのだろう。宮坂さんは日本の遅れをこう指摘する。

「日本では研究所、大学、企業でデモサンプルは出している。でも、工場のラインを使って、生産工程でつくり始めないと、世界との差は埋まらない。どんなにいいものをデモサンプルとして研究所でつくっても、量産品となるとまた違うから。

(以下略)

まず、太陽光発電に火力・原子力をカバーするほどの発電量は期待してはいけない、と思います。

それを踏まえても、これまでの太陽光発電から大きく前進するのであれば期待したいところです。

色々と気になる点があります。

・岸田総理が支援に前向きの様子。

・日本国内の材料で作ることができる。

・中国が量産体制に入りつつある。

等、今後の日本における開発に期待したいところです。

X上のポストを紹介します。

昨年、国会で議論されていたようです。

YouTube上での動画を共有します。

2024/03/28
室内の光でも発電できる次世代太陽電池「ペロブスカイト」の国産品の販売を来年中に始める意向を発明した日本人研究者が明らかにしました。

桐蔭横浜大学 宮坂力教授
「来年中にはフィルム型、これより大面積のものを作りまして、性能が目標に達したところで、BtoBで法人に対して販売したいと思っています。将来的には電気代を大きく下げる効果が絶対あるはずです」

桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授が発明した「ペロブスカイト太陽電池」は現在、普及している太陽電池より軽くて柔軟性があるほか、室内の光などで発電することができ、将来的には製造コストも抑えられることから「次世代の太陽電池」と言われています。

27日に行われた横浜市と桐蔭学園、住民などが参加したフォーラムでは、日本が世界2位の生産量を誇るヨウ素を原料とした「ペロブスカイト太陽電池」の生かし方などについて話し合われました。

宮坂教授らは、横浜市の大さん橋で実用化に向けた実証実験を進めています。

2023/07/22に公開済み
現在、開発が進められている次世代の太陽電池=ペロブスカイト太陽電池です。

薄型で自由に曲げることもできるこの画期的な太陽電池ですけれども、ゲームチェンジャーの挑戦に迫りました。

【スタジオゲスト】
森田健晴(積水化学工業)

【コメンテーター】
熊野英生(第一生命経済研究所 首席エコノミスト)

2024/03/04
日揮株式会社では、ペロブスカイト太陽電池の早期社会実装へ向けて独自の簡易施工方法(特許出願済み)の開発を行っています。
今回はそのひとつであるシート工法を紹介します。
シート工法は倉庫や工場に見られる折板屋根をはじめとして、建物の壁面等への低コストかつリプレイス容易な設置によって「どこでも発電所」を実現します。

【日揮株式会社のペロブスカイト太陽電池に関連した取り組み】
神奈川県、エネコートテクノロジーズと「脱炭素化促進のためのペロブスカイト太陽電池の普及に関する連携協定」を締結 | 2023年ニュースリリース | 日揮ホールディングス株式会社 (jgc.com)
国内初、物流施設に「ペロブスカイト太陽電池」を設置する実証実験の開始を決定 (jgc.com)

【日揮グループオフィシャルサイトもご覧ください】
Japanese:https://www.jgc.com/jp/
English:https://www.jgc.com/en/

現行のシリコン製の太陽光設備に比べて、軽い、処分しやすい、等の利点には期待したいと思います。

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コメント

  1. 4-YouMe より:

    ペロブスカイトという名前なのを思い出しました。数年前ですが、運よく試作見本を見せたもらったことがあります。触ることはできませんでしたが、ペラペラでした。
    日本製なのは嬉しいです。他にも日本製は多いのですが、その後の開発支援が足りないこと、政府はなぜか海外に渡したり日本企業にだけコストを掛けさせたりしてきました。今回は技術の汎用化の場面でも、日本が活躍できることを願います。

    使途として模索されている主な用途ではありませんが、携帯やPCのカバーにしたり標準的に装備されるようになれば、使用しない時には明るいところにしばらく置くだけ、ワイヤレス充電器すら必要なくなるという、一歩飛び越えた便利さができるかもしれないと想像しています。
    浜田先生は、飲食店でも電源装備重視のようですが、お気に入りのお店なら電源問題から解放されるかもしれませんね。