東京都知事選挙で2位の得票数だった石丸伸二氏が、2020年の安芸高田市長選挙の際のポスター代の訴訟で敗訴したことが話題です。
2024/07/09 #広島ニュース #広島 #ニュース
安芸高田市の石丸伸二前市長の敗訴が確定しました。
この件について、吉峯耕平弁護士がXのポストでまとめています。弁護士の観点として共有します。
ポスター料金不払いは判決を読んだが、こんなくだらないことで最高裁までいったの???
支払い拒否は無理筋の契約違反だし、謝らないから訴訟で白黒つけることになったという説明も、全くおかしい(なら、一審判決が出た段階ではらえよ)— 弁護士 吉峯耕平 (@kyoshimine) July 9, 2024
それにしても、もともと妹が勤務していた縁で、急な仕事を頼んだわけで、どっかで折り合って支払いをするのが普通だろう。こんなことで訴訟になるのも極めて大人げないし、最高裁まで争うというのは理解を超えている。
「嫌がらせ」という米山さんの評価は正鵠を得ている。https://t.co/mdq4vdqz5I— 弁護士 吉峯耕平 (@kyoshimine) July 10, 2024
なお、判決の法的な構造を解説しておく。
争点は、①自治体の法定費用を上限とする合意があったか、②相当な費用はいくらか、の2点。
石原氏は、①の合意をメインの主張としたが、その合意は立証できなかった。確かに、法定費用に関するやりとりはあったが、双方具体的金額を認識していなかったので pic.twitter.com/IpErSw9izp— 弁護士 吉峯耕平 (@kyoshimine) July 10, 2024
地裁・高裁判決は、原告(業者)が提出した「物価資料」を認定の根拠としている。物価資料の積算額と原告請求額に「さほど」乖離がないことから、後者が相当であるという判断だ。
被告(石丸)は、相当額を主張せず、証拠も出さなかったようで、それなら原告主張が採用されるのは当然である。 pic.twitter.com/jOD6lGNrqQ— 弁護士 吉峯耕平 (@kyoshimine) July 10, 2024
ただ、私は訴訟記録(証拠)を見ていないので、石丸が相当な報酬(相場)を裏付ける証拠を出していた、それにもかかわらず裁判所が無視をして不当な判断をしたという可能性はゼロではない。
もしそうなら、控訴審で原審が証拠を無視したことを非難すればよいので、多分そんなことはなかったのだろう。— 弁護士 吉峯耕平 (@kyoshimine) July 10, 2024
石丸は、「選挙公営制度の根幹を揺るがす」だの「利権」だのと格好いいことを言って、敗訴をごまかそうとしているが、そんな話ではない。
本来はお互い金額の話を事前にしておくべきだし、それがなかったら相場通りの報酬を払うべきという、当たり前のルールですね。https://t.co/ITY2HRqxyz— 弁護士 吉峯耕平 (@kyoshimine) July 10, 2024
石丸伸二氏はインターネット番組でこの裁判について指摘されました。この時の反応は注目に値すべきです。
立花孝志vs石丸伸二 フル pic.twitter.com/PSwD8t1ZtQ
— リプシファー (@repshiphor) July 10, 2024
しかしこれすごいよな。「裁判に敗けたなら非を認め謝罪すべき。政治家は皆そうしてきた」と諭す立花孝志氏のド正論にさえ「自分には非がない」を貫く石丸伸二さん。もはや石丸伸二さんの判断は最高裁より上だそうです☺️三権分立完全無視。こんな独裁者、政治家に出来るか!😮💨 pic.twitter.com/I5yq0hVa0H
— あーぁ (@sxzBST) July 11, 2024
司法の判断より私の判断が上、と考える者も首長になれてしまうのです。だからこそ国民が選挙で投票する際の判断は非常に重要なのです。