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都知事選候補者 石丸伸二氏 書籍発売は合法⁉


今回も某ブログ記事を紹介します。

https://pachitou.com/2024/07/05/%e3%81%82%e3%81%ae%e6%89%8b%e3%81%93%e3%81%ae%e6%89%8b%e3%81%ae%e8%84%b1%e6%b3%95%e8%a1%8c%e7%82%ba%e3%81%ab%e3%82%82%e3%83%81%e3%83%a3%e3%83%ac%e3%83%b3%e3%82%b8%e3%81%99%e3%82%8b%e7%9f%b3%e4%b8%b8/

お次は石丸陣営。

石丸伸二はこの都知事選に合わせて三冊も自著を出すという事で
選挙の宣伝の一つにつかっているのですが
そのうちの一つは紙版が7月10日発売ですが、
amazonでの電子版は6月28日発売となっていて
つまりは東京都知事選挙の最中に
自身の選挙公約的なもの、政策的なものを書いた本を配布する
という形を取っています。

電子書籍ということできっとグレーで逃げられるというのが石丸陣営の考え方なのでしょう。

この件について渡瀬裕哉さんの見解を紹介します。

#ドトール石丸 の書籍が都内で大量に販売されていることについて、総務省選挙課に法解釈を問い合わせしてみました。(返事待ち)

コレが公選法でアリの場合どうなるか。

特定候補者の書籍について、街中に大量にビッグイシュー方式で人間を立てて、そいつらが独自の収入を得る形で、選挙キャンペーンを行うことが可能になります。

選挙事務所や確認団体などの文書違反の枠組みが全て無意味になります。

それは公選法の枠組みが完全にひっくり返ることになることでしょう。

今回で立法事実ができるので法改正が必要です。

また、衆議院議員選挙などは解散総選挙がいつあるかは分からないので、このような状況になるのはあり得ます。

知事選選挙は予め任期がわかっているので、このような行為がアリか否かは今後の選挙戦の前例となります。

別に違法じゃないなら、それはそれで。

次回から出版社が選挙直前に立候補予定者の本を出版し、それをビッグイシュー方式で街中で大量に売りまくっても問題ない(本屋で売るのと形式は同じ)

という選挙戦の画期的なやり方が開発されて、政策論争ができるようになるので、

これが文書違反にならず、何故アリなのかを知りたいだけです。

選挙期間中は、候補者は「証紙」というシールを貼られた枚数制限のかかった文書しかリアルでは配布してはいけません。これは資本力の違いで選挙に不公平が出てはいけないからです。

また、確認団体という組織も作れて、そちらは政策を訴えるビラを枚数制限無しで撒けますが、候補者を直接写真等には使えず、コナンの犯人シルエットのようなものを使う縛りがかかります。

そこまで文書制限をやっているのに、ワザワザ選挙直前に出した本を選挙期間中も堂々と売り続けられる、という法律の穴について、総務省の見解を知りたいなと。

それができるなら、資本力さえあれば、手法としては様々な形でやりたい放題できることになります。

私の事務所の村上秘書がこの件を調べてくれました。

公職選挙法

(文書図画の頒布又は掲示につき禁止を免れる行為の制限)
第百四十六条 何人も、選挙運動の期間中は、著述、演芸等の広告その他いかなる名義をもつてするを問わず、第百四十二条又は第百四十三条の禁止を免れる行為として、公職の候補者の氏名若しくはシンボル・マーク、政党その他の政治団体の名称又は公職の候補者を推薦し、支持し若しくは反対する者の名を表示する文書図画を頒布し又は掲示することができない。
2 前項の規定の適用については、選挙運動の期間中、公職の候補者の氏名、政党その他の政治団体の名称又は公職の候補者の推薦届出者その他選挙運動に従事する者若しくは公職の候補者と同一戸籍内に在る者の氏名を表示した年賀状、寒中見舞状、暑中見舞状その他これに類似する挨拶状を当該公職の候補者の選挙区(選挙区がないときはその区域)内に頒布し又は掲示する行為は、第百四十二条又は第百四十三条の禁止を免れる行為とみなす。

罰則
第二百四十三条 次の各号のいずれかに該当する者は、二年以下の禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
五 第百四十六条の規定に違反して文書図画を頒布し又は掲示した者

参議院調査室から回答がありました。

▼回答
一般に、公職選挙法における選挙運動とは、
「特定の公職の選挙につき、特定の立候補者又は立候補予定者に当選を得させるため投票を得若しくは得させる目的をもつて、直接又は間接に必要かつ有利な周旋、勧誘その他諸般の行為をすることをいうものであると解すべきである(昭和52年2月24日 最高裁判決)」
とされています。
本件のお尋ねにつきましても、上記の選挙運動の判例に照らし、個別具体的に判断されるべきと考えられるところです。御参考までに別添のファイルをお送りいたします。

▼別添資料(選挙運動150問150答/ミネルヴァ書房より一部抜粋、要約)
Q候補者の著書を平積みするよう書店に依頼できるか。
A販売目的での陳列は選挙運動に該当せず認められる。もっとも明らかに特定の選挙において特定の候補者を応援するような案内板やPOPなどを設置した場合など、特設コーナーの具体的な状況によっては選挙運動に該当する可能性もある。
候補者の著書については、出版、販売、宣伝効果は原則として経済活動の自由と言える。しかし特定の選挙についての投票を呼びかけるような内容であれば選挙運動に該当する。政治家道であれば文書図画として規制の対象になる。例えば選挙に近接した時期に、選挙区内の書店において、特に複数の候補者を比較することなく、特定の候補者について特別のコーナーを設置し書籍を平積みにした上、「●●候補読んで応援キャンペーン」「当店のイチオシ、●●候補のベストセラー」と言ったPOPや案内板を設置した場合など、明らかに特定の選挙において特定の候補者を応援するような態様で販売を行った場合には選挙運動に該当する可能性がある。

総務省からお電話で回答がありました。

あくまでも個別事案の判断はできないが一般論として
・書籍の陳列やPOPの展示そのものは問題ない
・選挙運動と見做されるかは、当該書籍等の販売時期、数量、場所、方法等で総合的に判断される。
・「●●候補」という記載はあくまでも判断の一つとなる。具体的な文字があった方が選挙運動と見做される可能性が上がるが、あくまでも要素の一つ)
・公職選挙法147条により、撤去命令の対象にもなり得る
との事でした。

改めて渡瀬さんのポストを共有します。

選挙期間後に発売日を設定し、選挙期間中にkindleで同選挙候補者としての内容を記した電子書籍販売する行為とか良い加減にした方がいいと思うんだよね。一休さんじゃないんだから。

このやり方を許したら、文書図画違反とか完全に空文化することになりますね。都選管と警視庁がここまで顔に泥を塗られて許すか否かに注目したい。

追加。

タイトルは同じまま、kindle と書籍の表紙と紹介文を変えて、ページ数も内容も少し変えて出すつもりなんだなと。しかし、書籍の方は試し読みもできないようにしていると。

これは公選法違反ではないか、と文句を言う人を嵌めようとする設計のように見える。

公職選挙法をよく分かった政治ゴロが公選法ギリギリのラインで作っているので、非常に悪質なやり方だなと感じる。公選法を知らなくて出してしまいました、というものでは明確にない。

都選管と警視庁と都民は完全に舐められて公選法に関する挑戦をされているという認識を持つべきです。まさにギリギリだと思うので、当局も明確な基準を示すために白黒つけたほうが良いでしょう。公益性の観点から基準が明確になるように通報した方が良いです。

しかし、自分はこんなやり方する人間には絶対に投票しない。

公選法の限界をよく分かってて凄いですね、一票入れます、とか言うわけないだろ💢

今後の動向に注目したいです。

出版の経緯はさておき、当該本の紹介動画を最後に紹介しておきます。

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