ここ最近、日銀がマイナス金利解除の方針を出すのではないかと報道されてきました。
そして、案の定、本日の金融政策決定会合でその方針が発表されました。
【NHKニュース速報】
日銀 マイナス金利政策を解除 金融政策を転換(12:38)#nhk_news https://t.co/POYwA7dwvS— NHKニュース (@nhk_news) March 19, 2024
その後、植田総裁の会見でした。
植田総裁会見後の後藤達也さんのツイート内容が参考になります。
◆ 会見終了
植田・日銀総裁の記者会見が終わりました。ひとことでいえば「無難」な内容。市場も落ち着いた反応でした。昼の発表も含め、政策転換を波乱なく通過した印象です。下記noteでコンパクトな解説も流しました👇notehttps://t.co/WBHrsXEBQw pic.twitter.com/cZTTtpUwgd
— 後藤達也 (@goto_finance) March 19, 2024
あと、私が参考にしている識者のSNSコメントも紹介します。
植田総裁の会見は見ていませんので何か説明があったのかもしれませんが、④も⑤もないんだな、とか。②を無くして当面国債買い入れはやります(金利水準はどこら辺かは分からんけど)。みたいな所は、これまでの政策の連続性というよりは全く違うステージに来たなという感じがしますね。
— 片岡剛士(Goushi Kataoka) (@kataokagoushi) March 19, 2024
元日銀審議委員の片岡さん曰く、まったく違うステージとのことです。
※MPM:Monetary Policy Meetings 金融政策決定会合のこと
日銀は案の定、利上げに踏み切った。まさか、現状で、2%の物価安定目標を達成したと思っていないだろうね。利上げのマクロ経済に与える悪影響の責任を全て引き受ける覚悟は、出来ているだろうね。総裁記者会見では、ゼロ金利政策に対する強力なコミットメントを強く求める。もはや、失敗は許されない。
— 本田悦朗 (@etsuro0112) March 19, 2024
本田悦郎さんは厳しい評価です。
日銀の金融政策決定会合。だいたい事前の報道通りという感じですね。マイナス金利解除、YCC撤廃、マネタリーベースのオーバーシュート型コミットメントも終了、ETF、JーREIT買い入れ終了。https://t.co/mnVV1B6ZQu
— 柿埜真吾 (@ShingoKakino) March 19, 2024
中村委員、野口委員はマイナス金利解除に反対票。他の方は賛成票。春闘の現時点の結果で、2%を見通せたというのはちょっと早い。ETF買い入れ等は今の株高の状況で削除するのはわかるんですが(これは全会一致)、他は疑問。それこそ待つことのリスクは大したことないはずでは?
— 柿埜真吾 (@ShingoKakino) March 19, 2024
記者会見で是非聞いてほしい質問。①敢えて3月の今踏み切ったのは何故か。展望レポートを出す4月ではダメだったのか。②2%が持続的安定的に見通せるという判断の根拠は何か。③会合直前や会合1日目の深夜等にリークが疑われる報道があったが、調査すべきではないか。
— 柿埜真吾 (@ShingoKakino) March 19, 2024
とりあえず,どんな説明をされるのか、総裁の記者会見に注目したいですが、今の所の判断はこちらでも注で触れている通りです。https://t.co/VPoHQHv5ee
— 柿埜真吾 (@ShingoKakino) March 19, 2024
植田総裁のお答えには少々驚きました。時事通信や日経の報道は偶然、日銀の政策決定を当てたのでしょうか?そうだとしたら奇跡です。植田総裁は日銀の情報発信を評価しているようにすら見えますが、これで良いのでしょうか。記者も本当ならもっと質問すべきでしょう。
— 柿埜真吾 (@ShingoKakino) March 19, 2024
お三方のコメントを読むと、今回の金融政策決定会合は、日銀の金融政策の転換点となっている可能性を感じさせます。この政策の転換が吉と出るか凶と出るかは、1か月後、3か月後、半年後、1年後あたりに振り返ってみるのが良いように思います。
ひとまず、本日時点での市場の反応は悪くはない印象です。
コメント
このニュース、前日の夜中に日経の速報で流れてましたよね。高橋先生も動画で言われてましたが、そんなリークをやってもいいのでしょうか? 株式相場だと完全にインサイダーというか相場操縦に当たるのではないでしょうか。
日銀総裁会見で質問する記者の質の低さは、相変わらず残念でなりません。各国との調整の末に事前報道が出るのも当然です。
本来、日銀が利下げをして投資促進をすべき分野は、日本を支える事業や新しい産業ですが、日本だけが特異な状態を維持しても特筆すべき分野に資金は十分に流れず、競争力が更に弱まることを防ぐため、国際的なバランスを重視するのは理にかなっています。
マイナス金利の間、たいていの日本人はS&Pに投資してきたことでしょう。