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ナウルはやばい国⁉

先日、台湾総統選挙(と立法院委員の選挙)がありました。

結果は、いわゆる親米反中の民進党の頼清徳氏が総統となり、民進党が3回連続で勝利したことになります。その結果を受けて、以下の報道。

事実は事実として受け入れるとして、ナウルという国の歴史をチェックしてみると興味深いです。

基本的事項:ナウルは面積が東京都品川区とほぼ同じ21.1平方キロで、人口は約1万3000人。1980年に台湾と外交関係を結んだが、2002年に断交し、中国と国交を樹立した。05年には、台湾との関係を復活させている。とのことです。

ちなみに地図でナウルの場所をチェックしておきます。

以下、SNSでの興味深いコメントを共有します。

某ブログ記事からも共有します。

https://pachitou.com/?p=7286

ナウル共和国について少し知る必要があります。

ご存じの方もいるでしょうが、
ナウル共和国は小さな島ですが島自体が巨大なリン鉱床でした。

現代の農業において肥料は欠かせません。
三大肥料のうち窒素とカリウムはなんとでもなるのですが、
リンだけは容易に集められる画期的技術がまだありません。

ナウルは膨大な埋蔵量のリン鉱石で国家財政を賄ってきました。

その利益によって無税で医療も教育も無料、
さらに国民には年金がプレゼントされるという
無茶苦茶な財政運営をやってきた国です。

何もかも無料で無税で年金までもらえる。

そんな国で国民が勤労意欲などあろうはずがなく
ナウルはリン工業以外までも外国人労働者によって賄っていました。

鉱石である以上やがては掘れなくなるわけで、
1990年代からナウルのリン鉱石の産出量が一気に落ち込むと
その放漫財政は行き詰まっていきました。

しかしながら国民総ニートで長年やってきたナウルの人たちが
今更働こうとするはずもなく……。

そこでナウルが考えたのが
諸外国からの援助を集める
グローバル物乞い戦略でした。

ナウルのリン鉱床の利権を英国と豪州が持っていた
という事情もあってオーストラリアからは特に援助を引っ張り出しています。

そんなことだけでやっていけるはずもなく、
2001年にはオーストラリアに入った難民を
ナウルに受け入れる事でオーストラリアからさらなる援助を引き出しました。

しかしながら難民収容所の劣悪な環境により
難民側がストライキを起こしたため
せっかく排除できたと思っていた豪州が難民を引き取る事になりました。

そこでナウルは新たな手を考えました。

2002年にナウル共和国を国家認定してくれていた台湾との国交断絶を宣言し中国との国交樹立を発表。
これで中国共産党から1億3000万ドルの援助をゲット。

この3年後の2005年には台湾との国交樹立を宣言するとともに中国との国交断絶を発表。
これで台湾からの援助をゲットし旅客機などを購入しました。

2004年頃からリン鉱石の二次採掘も始まり国家財政が徐々に改善してきていますが、
最近の欧米の利上げなどで小さな国々はどこも財政悪化していますが、
ナウルもこの影響から逃れられなかったようで
2022年から再び収支が悪化していることがIMFの推計で指摘されています。

そこで今回、また台湾との国交断絶を発表。

みなさんもう理解できましたよね?
ナウルは中国と台湾に対して手のひらを高速回転させることで
双方からの援助を引き出して国家財政を賄う手に出ているだけなんです。

時事通信は頼清徳に打撃!みたいに書いていますが、
打撃なんてことにはならないでしょう。

「ああ、あいつらまたかよ」

という程度でしょう。

ということで、クセの強い国です。

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