来年の1月13日に台湾総統選挙があります。
私は先月、日華議員懇談会のイベントで台湾へ訪問しましたが、そこでの主要な話題は総統選挙でした。
議員団で主要3陣営に訪問しています。
古屋圭司議員@Furuya_keiji兼日華議員懇談会会長、🇯🇵日本の与野党議員代表団の皆様、🇹🇼中華民国の国慶の日にお越しくださりありがとうございます。皆様に再びお会いできることを大変嬉しく思います。私が大統領に当選した暁には、台湾海峡の安定、また台湾と日本の安全のため努力して参ります。 pic.twitter.com/3qWCBc0sYs
— 侯友宜 (@houyuih) October 9, 2023
本日、 #日華懇 の @Furuya_keiji 古屋圭司会長とその率いられる日本国会議員代表団をお迎えできることを大変嬉しく思います。 今回の訪問団は規模として過去最大であり、日本の友人の皆様に心より感謝の意を表したく存じます。… pic.twitter.com/gRxp3OO7Lw
— 柯文哲 Ko Wen-Je (@KP_Taiwan) October 9, 2023
ちなみに、この台湾総統選挙、出馬が予想されるのは4陣営です。郭台銘候補については無所属で特殊?(当選は厳しい)のでここでの説明は省略します。
先日の台湾訪問時に、日台交流協会からいただいた資料を共有します。
中国に対するスタンスが3候補で異なっています。※92年コンセンサスは後述。
頼清徳候補は中国とは距離を置くスタンス。92年コンセンサスは明確に拒否。
侯友宜候補と柯文哲候補は中国との関係を重視するスタンス。ただし92年コンセンサスは侯友宜候補は受け入れるが柯文哲候補は否定的とのことです。
「92年コンセンサス」1992年中台当局が「一つの中国」原則について共通認識に至ったとされるもの。当事者中国共産党と台湾の国民党(当時の台湾与党)の間で「一つの中国」にかかる解釈が異なるとされるほか、台湾の民進党は「92年コンセンサスを受け入れていない」としてきている。 防衛白書2022
— 杉田礼典 (@HABCMVky5ZYzexk) November 21, 2022
現状では、民進党の頼清徳候補の当選が有力視されており、それに対抗するために国民党の侯友宜候補と民衆党の柯文哲候補の両者が、候補者を一本化するのかどうかが注目されています。
その選挙の届け出の締め切りが11月24日(金)の夕方です。
ここ最近では、頼清徳候補の支持率は下がり、侯友宜候補と柯文哲候補の支持率は上昇しています。
台湾総統選挙をめぐる美麗島電子報による最新の世論調査結果。最後の調査期間はちょうど柯文哲の翻意で世間をさわがせていた時期(11月20ー21日)だが、驚いたことに、侯友宜と柯文哲の支持率が上がり、逆に頼清徳が下がった。https://t.co/kPyMu2GGaY pic.twitter.com/odkFHZ0ZVn
— 黒羽夏彦 (@troubadour_k) November 22, 2023
台湾総統選挙をめぐる美麗島電子報による最新の世論調査結果。最後の調査期間はちょうど柯文哲の翻意で世間をさわがせていた時期(11月20ー21日)だが、驚いたことに、侯友宜と柯文哲の支持率が上がり、逆に頼清徳が下がった。https://t.co/kPyMu2GGaY pic.twitter.com/odkFHZ0ZVn
— 黒羽夏彦 (@troubadour_k) November 22, 2023
台湾総統選挙は仮に三つ巴になった場合、民進党の頼清徳氏の当選ほぼ確実になるが、立法議員選の局面は混沌のまま。国会選挙で民進党は相変わらず過半数割れの攻防戦を強いられるし、国民党は地方動員を生かして席数増も狙える。他方、民衆党は党首柯氏の人気頼りで総統選の勢い次第で大きな変動も。
— kaito2198 (@kaito2198) November 23, 2023
ということで、野党統一候補の合意がなされるのか?要注目です。
以下、今回の総統選挙についての興味深いスレッドを共有します。
台湾総統選候補者の分析その1
国民党 候友宜 現新北市長強み:
①警察官僚としての率直さ、安心感
②真面目でスキャンダル、不祥事皆無
③党内派閥のしがらみと無縁
弱み:
①外交・内政ともに見識が皆無で、そもそも能力は知事レベルで限界気味
②国民党の長老政治に翻弄され、主体性が欠如— kaito2198 (@kaito2198) November 21, 2023
台湾総統選候補者の分析その3
民進党 頼清徳 現副総統強み:
①政治家として経歴が一番豊富
②党内で第一人者
弱み:
①行政院長としての実績が精彩を欠く
②蔡英文総統に反旗を翻した過去で、蔡氏の政治的な遺産全部を受け継いでいない
③ ②でいま言動に凄く気を配っている分、すごく退屈に映る— kaito2198 (@kaito2198) November 21, 2023
台湾総統選 全体的な状況
①台湾人の独裁を防ぐ機能が発動して、与党に逆風
②与党の政治的な実績はそこそこだが、支持率に反映していない
③民進党は全年齢層に比較的に人気
④民衆党は若年層、国民党は中年以上に人気
⑤国民党、民衆党は連合なら勝算ありだが絶賛喧嘩中
⑥三つ巴なら与党はほぼ当確— kaito2198 (@kaito2198) November 21, 2023
台湾総統選 野党候補一本化が(ほぼ)失敗の思惑
柯侯の場合
与党に勝てるかもの勝算。民衆党が丸儲けな反面、国民党にとって莫大な費用など負担する上、立法議員選も士気挫かれるので損でしかない侯柯の場合
与党と拮抗程度の勝算。収まりが一番いいが、柯と民衆党の存在感が薄れるのでこじれる— kaito2198 (@kaito2198) November 21, 2023
台湾総統選 野党候補一本化が(ほぼ)失敗の思惑その3
連合に関して、候友宜氏はほぼ主体性なく、ひたすら国民党の長老どもに翻弄
国民党では某国に近いとされる人達(馬英九元総統など)は連合に支持、台湾カラー強い人達は別々で戦うスタンス強め。支持者も最大野党のプライドで比較的に後者多い— kaito2198 (@kaito2198) November 21, 2023
台湾総統選 与党の思惑その2
民進党の副総統候補の蕭美琴氏はやり手の女性で、議員として有能で粘り強い上、国際感覚もあり、駐米代表として米国では非常に高い評価を受けていて、頼氏の次の総統候補とさえ言われれいる。次世代を見据える意味では、民進党は野党らよりよほど余裕があると言える
— kaito2198 (@kaito2198) November 21, 2023
台湾では総統選挙のみならず、立法院(日本でいう国会)の選挙も同日にある(ただし任期の開始時期は異なる)ので国全体が盛り上がります。隣国の国会議員として見守っていきたいと思います。
台湾の与党・民進党の趙天麟立法委員の中国籍の女性との不倫スキャンダルが話題。水着姿で肩を寄せ合う写真や、お台場で撮影したと見られるディープキス写真などハニートラップの証拠(?)続々。趙氏は2か月後に迫った立法院選挙に不出馬表明。覚えのある日本の議員も戦々恐々https://t.co/YvuLTC3xjD
— 門田隆将 (@KadotaRyusho) November 9, 2023