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高橋 祐貴 (著) 税金のゆくえ

大変興味深い本を見つけました。

こちらです。

67兆円。過去最高額を記録した2021年度の税収だ。近年は右肩上がりで、同時に私たちの租税負担率も上がる。では、その税金は無駄なく使われているのか。素朴な疑問から取材を始めると、そこには愕然とする現実があった。一般社団法人による“中抜き”、野ざらしの巨額基金、政府も内訳不明な五輪経費――。増税の前にもっと見直すべきことがある。粘り強い取材で明らかになったその杜撰な実態を、気鋭の新聞記者が克明に記す。

◎目次◎

まえがき

第1章:官僚も黙認する中抜き

1・1|一般社団法人に集まる公金

1・2|巧妙な合法的〝中抜き〟の実態

第2章:ブラックボックスの五輪予算

2・1|内部文書が示唆するオリンピック予算の闇

2・2|契約書に付随する驚愕の人件費単価

第3章:バラまかれたコロナ支援金の行方

3・1|ゼロゼロ融資のモラルハザード

3・2|コロナ禍を機に国公立病院が黒字化する理由

第4章:地域のしきたりが搾取する公金

4・1|団員の報酬は団のモノ?

4・2|孫の小遣いとなる中山間地域の補助金

第5章:名ばかりのワイズスペンディング

5・1|杜撰なコスト管理のまま防衛費は2倍に

5・2|高く積み上がる野ざらしの基金

あとがき

私はこれから読むところなのですが、この本の最後の部分を少し読みました。

行政事業レビューについて書かれていたのですが、なかなか興味深かったです。一部共有します。

日本の行政事業レビューは政府の全事業を点検するため、2013年に始まった。年に2回、外部の有識者を交えて点検内容を議論。協議内容も公開している。

(中略)

議論は事業ごとの予算の流れを示した「レビューシート」をもとに進める。シートは各省の課長級の名前も記入し、責任者も明確化されていて、秋のレビュー後に行革推進本部が取りまとめ、各省庁に翌年度の予算編成に反映させるよう求めるものだ。

(中略)

あの手この手で予算を確保しようとする各省からすると、予算が削減されかねないこともあって敵対心が強い。官僚たちはレビューの廃止も密かに模索している。しかし、こうした動きに財務省はすかさず手を打った。結局、廃止に追い込まれるどころかレビューの活用は強化され、2023年度以降の予算編成では財務省がレビューシートをもとに査定することが決まった。

(以下略)

ということで、SNS上ではぼろくそに言われている財務省ですが、貴重な働きをしている面は確実にあることを伺わせます。

ちなみに、行政事業レビューは中央政府の仕事をチェックするものです。

地方自治体に目を向けると、行政事業レビューに該当するものが事務事業評価と言えます。

これらについては、私は国会で何度も取り上げております。

今後、私は今回紹介した本を読み進めていきますが、多くの方々にも読んでもらいたいと思う内容であることが期待されます。

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