先日、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川前社長による性加害問題で、再発防止特別チームが調査報告書を公表しました。
報告書には、公表版と概要版があります。概要版を共有します。
↑の概要版で次の記載がありました。しっかりと良いポイントを押さえていると思います。
4.本事案の背景
(4)マスメディアの沈黙
今回の件については、かなり報道されています。
ジャニーズ事務所のジャニー喜多川前社長による性加害問題で、再発防止特別チームが調査報告書を公表しました。主な内容は「ジャニー氏の性嗜好異常」「メリー氏の放置と隠蔽」「事務所がとるべき対応」などで、「ジュリー社長の辞任」も提言されていました。約70ページにわたる報告書の中身をタカオカ解説委員長が徹底解説します。
(かんさい情報ネットten. 月曜・火曜は「タカオカ目線」2023年8月29日放送)
ANNの報道が詳しいです。少し長いですが、以下引用させてもらいます。
2023/08/30
ジャニー喜多川前社長による性加害問題で、外部専門家チームが29日に調査結果を公表し、長期間にわたって広範に性加害が繰り返されていたと認定しました。一連の行為は「人権侵害の極み」だとして、これを放置してきた事務所の対応を厳しく批判、藤島ジュリー景子社長の辞任を含む、解体的な出直しを求めています。再発防止特別チームは、被害者23人から、性加害の具体的な内容について、ヒアリングを行いました。
再発防止特別チーム 弁護士(前検事総長)林眞琴座長:「ジャニー氏が、自宅や合宿所や公演先の宿泊ホテル等におきまして、ジャニーズJr.を含む多数の未成年者に対し、一緒に入浴したり、同衾(どうきん)をしたり、キスをしたり、体を愛撫(あいぶ)したり、また性器をもてあそび、口腔(こうくう)性交を行ったり、肛門(こうもん)性交を強要するなどの性加害を行っていたことを認めました」
再発防止特別チーム 精神科医 飛鳥井望氏:「ジャニー氏が20歳ごろから80歳半ばまでの間、思春期少年に対する性加害を、間断なく頻繁かつ常習的に繰り返していた事実から、ジャニー氏には顕著な性嗜好(せいしこう)異常、パラフィリアが存在していたものと認めます。ジャニーズJr.に対して長年にわたり広範に行われた性加害の根本原因は、ジャニー氏の個人的性癖としての性嗜好異常に他ならない」
その行為は1950年代から行われていて、ジャニーズ事務所では、1970年代前半から、2010年代半ばまであったとされています。
再発防止特別チーム 精神科医 飛鳥井望氏:「長期・広範にわたることを考えれば、少なくとも数百名という被害者の数は、不自然な数ではないと判断をしている」
再発防止特別チーム 弁護士(前検事総長)林眞琴座長:「ジャニーズJr.の間では、ジャニー氏から性加害を受ければ優遇され、これを拒めば冷遇されてしまうという認識が広がっていた供述が得られました。一連の性加害は、被害者の心情につけ込んで行っていたと評価している」
再発防止特別チーム 臨床心理士 齋藤梓氏:「性加害の影響を通して、様々な状況で被害の場面がフラッシュバックする。似たような男性など被害を思い出させる人物や事物を避けるといった、典型的なトラウマの反応。性機能不全・性依存・自己否定感・うつ病など深刻な影響が生じている」
問題の責任は、事務所にもあると指摘しています。
再発防止特別チーム 精神科医 飛鳥井望氏:「メリー氏(当時副社長)は、ジャニー氏の性嗜好異常による、少年たちへの性加害が続いていることを知りながらも、ジャニー氏の行動を止めるのを断念し、結果として放置する形になり、外部に対してはジャニー氏を守り切るために徹底的な隠蔽(いんぺい)をはかってきたものと考えられ、このようなメリー氏の行為が被害の拡大を招いたと考えている。ジャニーズ事務所が見て見ぬふりに終始していたことなどが、被害の拡大を招いた大きな要因になったと考えられる」
(以下略)
私は以前、この性加害の件を国会で扱いました。当時の質問内容概要を共有します。
2.ジャニー喜多川氏が性的搾取をしていたことがBBCによって報道された件について。1999年から2000年にかけて、14回にわたって週刊文春が報じている。ジャニー喜多川氏はジャニーズタレントの差配などでテレビ界に大きな影響力を持っており、民間放送局がこれを報じることができないのは一定の合理性がある。一方、国民の受信料で成り立っているNHKはジャニーズ事務所に忖度の必要がない。民放が報じないこのニュースをNHKは報じるつもりはあるか?→NHK理事
・2-2.少年に淫らな行為をしたと、東京高裁で認定された、ジャニー喜多川氏の事務所所属のタレントを紅白歌合などの番組に起用してきた事に対する、罪悪感はないのか?
今回の報告書を受けてジャニーズ事務所をはじめ、各テレビ局がどういう対応をするかは注目です。
今後、私は再度国会でこの件を取り上げる必要があると思います。