先日(2023年5月23日)の参議院内閣委員会での質疑が話題となりました。
杉尾
ただやっぱり職員の皆さんの気持ちをですね、代弁をして、ここはやっぱり効率化してほしいということと、きっちり答弁をいただいていることは、ありがたいと思っておりますけども、河野大臣に残っていただいておりますので、こうした現状をですね、改善する必要ないですか?
いつも国会質問ばかりが取り上げられるんですけれども、大臣のレクも、これ4時からですねぇ、4時間やるってやっぱり異常だと思うんですけれども、働き方改革の点から言って、河野大臣コメントあったら言ってください。河野太郎大臣
今年の1月20日に公表しました国会の業務の調査結果がございますが、それによりますと、この答弁、最後の質問者の質問(通告)が出てきて、答弁の作成に着手できるようになった平均時間が夜7時54分でございますから、もうその時点で残業に突入をして、翌日の例えば9時に委員会がスタートをして、8時から閣議があるという時には、当然その前にレクをやらなければいけないということになりますので、我々も内閣人事局から各省に答弁を作成始めてから終わるまでの時間を効率化するように、これ様々デジタル技術で、teamsを使ったりいろんなことができるようになっております。
また早朝、例えば電車の時間の都合などのときにはオンラインでレクもできるようになっておりますから、そういう技術を使って作成時間を短くするということは努めておりますが、やはり質問の通告時間が(前日の)夜8時ではなかなか対応のしようがない。
ここは立法府にもお願いをしなければならないところだと思っております。
国会の委員会などでは、質問をする議員があらかじめ質問通告をします。この通告が遅いと、霞が関官僚の方々が答弁作成の作業をするのが前日夜になったりして大きな負担となります。
こんな資料↓があります。
【具体的なコメント】
・「立憲民主党」について:「通告を一度した後、何度も差し替え、時には前日22時や、休日など、非常識な時間に行うことも多い」(内閣官房)、「定時以降になっても通告すらわからないまま、最後に出された要旨は、「要旨対応問い合わせ不可、要求大臣は全大臣。質問項目は〈内外の諸情勢について〉のみ」(経済産業省)、「前日昼ごろから定時後まで何度も何度も差し替え用紙を送付してくるので、対応に苦慮する」(内閣官房)
・「共産党」について:「夜10時を超えても通告を出さず、全省庁が待機させられました。」(文部科学省)、「レク要求で求めていた資料を出さない限り通告を出さない等、通告を役所との取引に使っている。」(国土交通省)、「国家公務員も労働者であることに配慮してほしい」(環境省)、「緊急事態宣言中にも関わらず、共産党所属某議員の通告が遅く23時まで家に帰れなかったことがある。」(文部科学省)
・共通:同じような内容の問い合わせが多く、「翌日中」までが期限で、基本的にないが遅れると土下座させられることがある。割りもめすると、念のため出勤が増えてテレワークできない。オンラインレクを実施していただける場合もあるが、使用するweb会議システムは議員によって決められていて、うまくつながらないと省庁のせいになる。web会議システムはうまく繋がらないことがあるものであり、通常複数のツールをうまく使っていると思うが、そのようなリスクヘッジを認められないと辛い。(農林水産省)
・共通:議員レク時間に時間どおり行っても議員都合により待たされることが多い。他方、遅れていくようなことがあると、国対等を通じて省全体が注意されることが多い。とにかく待ち時間のロスが非常に多い。(厚生労働省)
・この数ヶ月は以前よりは多少早くなったと思う。が、相変わらず、立憲は要旨が単語(例「コロナについて」)のみしかなく、結局多くの部署が対応せざるを得ない場面は変わってない。共産党は相変わらず遅い傾向。(厚生労働省)
立憲民主党さんや共産党さんの数字が目立ちます。共産党さんの数字がここまで大きいのは意外でした。
私も議員1年目の時は通告2日前ルールを守れていなかったことがあり、立法府の一員として注意します。