昨日(2023年2月8日)の朝、ホテルニューオータニで超党派医師国会議員の会の集まりがあったので行ってきました。
今回の配布資料を共有します。
20230208医師国会議員の会(PDF 7MB)
以下、式次第のみ掲載します。資料の中身に興味のある方は上のリンクをクリックしてください。
会の前半では、今国会で内閣によって提出が予定されている法案について、批判する意見が多く出されました。批判の内容としては「かかりつけ医を決めるのは患者だ。政府ではない。」と言ったものです。この法案に関する私の考えはしばらく調査をしてから判断することとします。
ある議員が、医療DX(≒オンライン診療)を医師会も積極的になるべきだ、という旨の意見を伝えたところ、医師会側の回答は消極的ながら進めたい、というものでした。言葉ではそういうものの、医療DXを進めるつもりはなさそうな印象でした。
医師会というのは、開業医のための会です。なので病院で働く多くの勤務医にとっては無関係と言えます。どちらかと言えばご高齢の方々の多い開業医としては、環境を大きく変えることになる医療DXについて及び腰になるのは仕方がないとは思うものの、社会に求める環境に適応できないのであれば、潔く身を引くべき、とも思います。いずれにせよ、この意見を医師会に突き付けた議員(名は伏せます)は勇気があると思いました。
SNSでこの件を書いたところ、それなりに反響はありました。共有します。
https://twitter.com/satoshi_hamada/status/1623367522727899137?s=20&t=sK-EsCiYnMVNgN2v1GVFUA
コメント
医師です。
オンライン診療では直接得られる所見が限られます。聴診器を使った診察は出来ませんし、患者の関節を動かしたり、脈をとることも出来ません。そのような環境から下される診断(判断)は正確性が高いとは言い難く、あくまでも直接診療の補助的な立ち位置での運用が求められると思います。そのような但書がない状態で「オンライン診療推進」が語られることに違和感を感じています。但書が長いと分かりにくいの仕方がないことなのかもしれませんが…
また、オンライン診療拡大には、「オンライン診療で下された診断・助言が正しくなかった」という理由で、裁判沙汰になったり注意義務違反などの刑事罰(?)が課される可能性のある現状では、例え医師会が賛成しようとも現場は二の足を踏むのではないかと思います。