本日、参議院予算委員会の質疑に立ちました。いただいていた時間は片道方式12分でした。片道方式というのは、自分が質問している時間だけ時間が進み、政府側の答弁時は時間が進まない、というものです。質問時間トータルでは20分ほどになりました。
浜田聡議員2022年12月1日予算委員会
①岸田総理に行政事業レビューと事務事業評価を読むことを約束させる笑
②前年度の決算が翌年度の予算編成にマトモに使われていないことを指摘
③1億円の壁が統計不備・表現不備でグラフが出鱈目であることを指摘。https://t.co/l7pgNRHOlY— ワタセユウヤ (@yuyawatase) December 1, 2022
今回の質問要旨は以下の通りです。
1.予算審議は前年度決算を踏まえた上で審議すべきでは?
日本政府、国会における各年度の予算・決算の作業と審議に関して問題提起をしたい。令和4年度6月に参議院決算委員会で議決された決算は、令和2年度の予算執行に関する決算である。つまり、国会で議決されたものは2年前の決算情報である。そして、既に役所では令和5年度の予算要求がスタートしていますが、予算に関する議論は直前の決算情報をほぼ何も踏まえずに行われていると思われる。
一方、地方に目を向けてみると、事実上の予算編成時期である4~9月に決算情報は揃っておらず、前年度の決算は9月末に議会に提出されて12月に決算認定が行われるのが一般的であり、日本政府と同様に決算と予算の関連があやしいところが大半であるものの、最近では極一部の地方議会では、決算委員会を予算決算委員会とし、決算作業を早期化することで、予算決算に関する審議を同時に行うところも出てきていると承知している。画期的であるが、これが当たり前と私は考える。
・1-1.(おそらく1-2.と同時に質問します)地方議会において予算決算委員会設置状況の概要を、増加傾向の有無と合わせて教えてほしい。→政府参考人
・1-2.上記のような自治体、議会において、決算作業の早期化の概要を教えてほしい。→政府参考人
・1-3.(おそらく1-4.と同時に質問します)地方自治体、議会における決算作業の早期化や予算決算委員会を設置して予算決算を関連させて審議をしていることに関して財務大臣のご評価を伺いたい。※私自身は大いに評価している。→財務大臣
・1-4.国会における予算に関する議論は直前の決算情報をほぼ何も踏まえずに行われている現状に関して財務大臣のご評価を伺いたい。※評価しにくいことは承知の上、各方面問題提起のための質問。→財務大臣2.中央省庁は行政事業レビュー、自治体は事務事業評価に関して。
日本政府や地方行政において、無駄遣いが多く、いわゆる税金は余っている現状に関して問題提起をしたい。役所の仕事の最小単位は「事務事業」と呼ばれる仕事単位になります。この各事務事業にかかっている予算、人手、成果などを分かりやすくまとめたものが事務事業評価票です。地方自治体ではその評価の結果が公表されているもの、非公表になっているものなど、現場での取り扱いは様々です。ただ、この事務事業評価は「税金の使途や成果を住民に報告する」という誰が見ても当たり前に行われるものであると考える。
・2-1.各自治体の事務事業評価の取組の概要について、公表自治体の増減傾向の有無と合わせて教えてほしい。→政府参考人
各地方自治体における事務事業評価票を色々と見てみると、優れたところが見受けられ、評価の上で不要と判断されて適切に中止や縮小された事業が見受けられる。このようにこの事務事業評価を適切に行うことは無駄使いを表出化するという重要な役割があると思われる。事務事業評価の優れた自治体として、兵庫県西宮市と茨城県那珂市を取り上げる。前者の事務事業評価票には、事業を人件費と紐づけがなされている、妥当な成果指標が示されている、上位の政策との関連性が示されている、等が優れていると考える。後者の事務事業評価票には、各事業が始められたきっかけが示されており、惰性で翌年度も同事業を繰り返す抑制がなされている点等が優れていると考える。
ここで、日本政府に目を向けてみる。中央省庁における事務事業評価に対応するものとして行政事業レビューがある。
・2-2.中央省庁の行政事業レビューに関して、上記で紹介した西宮市や那珂市における事務事業評価と比較した上での評価を伺いたい。現状の行政事業レビューに関して、至らない点があると考えるのであれば、優れた事務事業評価のアイデアを取り入れた上で改善していくべきと考えるが、このような改善方針の有無も合わせて伺いたい。→「行政改革推進本部」「行政改革推進会議」のトップである総理大臣(副本部長あるいは副議長である、行政改革担当大臣、内閣官房長官、総務大臣、財務大臣総理大臣でも可)
・2-3.時間を作って事務事業評価票(例えば地元の広島市のもの、等)や行政事業レビューに目を通してほしい(そして地方・国ともに税金の無駄遣いが多いことを実感してほしい)が、如何?→総理大臣3.いわゆる1億円の壁のグラフについて。
https://www.cao.go.jp/zei-cho/content/4zen17kai1.pdf
上記PDF資料の33頁に「申告納税者の負担率(所得税+社会保険料)」のグラフがある。
・3-1.このグラフは申告納税者約600万人の話であるが、約4500万人の源泉徴収された人も含めたグラフも作成する必要性に関しての見解を伺う。→政府参考人
・3-2.所得税と社会保険料の負担率には、従業員社会保険料の事業主負担総額が含まれているか否か?含まれていないのであれば、事業種負担総額を含めたグラフも作成する必要性に関しての見解を伺う。→政府参考人
※問題意識は次の通り。年収1億円以上はオーナー企業経営者が多く、企業株主として実質的に従業員社会保険料の事業者主負担総額を納めており右側に行くほど数字が跳ね上がってないとおかしい。現状のままではミスリードを誘うグラフであると考える。
そして配布資料は以下にリンクを貼っておきます。
12月1日予算、資料(約5MB)
用意していた質問をいくつか残してしまいました…。またの機会に質問しようと思います。
この日は予算委員会の後に総務委員会でも質疑の機会がありました。明日以降記事にします。そして明日も予算委員会と総務委員会で質疑の機会があります。なかなかハードですが、充実した日々を過ごせております。ありがとうございます。