今回の記事は前回の記事↓の続きです。
重要な部分に関して、前回記事の一部を引用します。
超過課税とは地方団体が標準税率(※)を超える税率を条例で定めて課税することをいいます。 川崎市では、教育環境の向上を目指した学校教育の施設の整備をはじめ、都市基盤の整備などの事業に充てるため、法人の市民税(法人税割)の超過課税を実施しています。
法定外税は、地方税法に定めた税目以外の税源を対象に地方団体が創設する税ですが、現在、川崎市が課税している法定外税はありません。
※標準税率とは、地方団体が課税する場合に通常よるべき税率で、その財政上その他の必要があると認める場合においては、これによることを要しない税率をいい、地方交付税の基準財政収入額の算定基礎として用いられる税率です。
※別の機会に法定外税についても取り上げようとは思います。
皆様のお住いの自治体(皆様が住民税を納めている自治体)において、どのような超過課税があるのかをチェックしてみては、ということを前回記事で書きました。
今回は、この超過課税を廃止する方法、を紹介します。
その方法は「何もしない」です。どういうことか、以下説明です。
#救国シンクタンク
5/16号メルマガでは、「誰も何もしないだけで減税できる税金」の存在について渡瀬裕哉研究員が解説しています。
「日本で最も簡単に減税できる方法」とは何か?ぜひ会員向けメルマガで全文をご覧ください。https://t.co/XjixV4XLzc
— kyuukoku.com (@KyuukokuC) May 20, 2022
上記の救国シンクタンクメルマガの一部を引用させていただきます。
この超過税率は地方自治体の条例によって「税率」「期間」が設定されているケースが大半です。そして、超過税率は「市税条例・県税条例の付則」または「特例条例」に明記されることでその効力を発揮します。
そのため、「超過税率の期間満了時に条例更新を行わない」だけで、現状の超過税率は失効することになります。つまり、首長と地方議会が期間満了時に何もしないだけで税率が引き下げられることになるのです。
通常の場合、自治体当局は超過税率が継続する前提で予算を組み、地方議会がそれを黙認することによって、本来は期間が定められている超過税率が事実上無制限に延長されていくことになります。首長も地方議員も自分たちが「増税状態」を継続している自覚が欠落しており、これでは何のために地方議会が存在し超過税率に期間の定めがあるのかサッパリ分かりません。
超過税率の期間満了時に「本当に延長する必要があるのか」について、地方議会で妥当な質疑を実施し無暗に条例更新しないことで自然と減税できるのです。実に簡単な作業だと思いませんか。
ということで、首長・地方議員が何もしない、→超過課税は廃止となる、ということです。残念ながら有権者側が何もしないと超過課税はそのまま継続となってしまう可能性が高いです。というわけで、有権者側は、首長・地方議員に超過課税の条例更新をさせない努力が必要です。一般有権者が首長に掛け合うのはなかなか難しいでしょう。しかし一方で、地方議員であれば、有権者の話を聞いてくれる方はそれなりにいると思いますので、超過課税の条例更新に反対するように議会で質疑を行うように、地方議員の方にお願いすることが重要です。皆様のご健闘を期待しています。
お願いしなくてもやってくださる↓のような議員さんが多ければいいのですが…。おそらく日本共産党の地方議員さんは超過課税の継続反対に賛同される方が多いと思います。日本共産党には色々な思いがありますが、この点に関しては素晴らしいと思います。
ブログ更新
横浜市民への超過課税である「横浜みどり税」の継続はやめるべき! ~横浜市議会12月議会で出された議案関連質問 2… http://t.co/UCeZ82z0X5— 古谷やすひこ 横浜市会議員 鶴見区 日本共産党 (@furuyayasuhiko) December 5, 2013
最近では、愛知県蒲郡市で超過課税の適用終了のケースがありました。
法人市民税法人税割の超過課税の適用終了について – 愛知県蒲郡市公式ホームページ https://t.co/wzQe9lMHOw
— こまっちゃん@減税せん会!! (@komakichi527) July 16, 2022
https://twitter.com/komakichi527/status/1434307384554377217?s=20&t=hnDXuuTuAlkgXwh-33hICA
というわけで、発案者の渡瀬裕哉さんのツイートを最後に紹介しておきます。
地方自治体の地方税の減税は出来ます。
この手の話は中途半端な説明を聞くと、単純に出来ないとされる(思い込ませる)理屈が並べられているだけです。
地方交付税も減額になる法的根拠はありません。
単純に行政改革で捻出したという数的根拠を作り、その分を減税すれば良いだけです。
— ワタセユウヤ (@yuyawatase) July 29, 2022
税収が豊かである地方自治体が減税できる、という話もありますが、そのような根拠も実はありません
むしろ、財政状態が悪い自治体の方が地方税による自主財源額が少ないため、税率を下げても財政的インパクトは少ない可能性すらあります
やったことがないだけの話をできないとするのは間違いです
— ワタセユウヤ (@yuyawatase) July 29, 2022