国会議員には、その立法活動などを行うために国会で様々な調査活動を手伝ってくれる環境が整っています。ひとつは以前紹介した調査室があります。
この他に、国立国会図書館もあります。
国立国会図書館は、国会に属する唯一の国立の図書館です。国会法第130条の規定に基づき、国立国会図書館法により設置されています。
「議員の調査研究に資するため、別に定める法律により、国会に国立国会図書館を置く。」
(国会法 第130条)
私はこれまで調査室だけでなく国会図書館にも調査をお願いしてきました。いずれも非常に心強い存在です。
さて、統一教会が話題となったことで、フランスで施行されている反セクト法について調べてみました。8月上旬に調べていたものを今回紹介します。
セクト (sect) は元来、それぞれの宗教から派生した「分派」のこと。 一様には定義できないが、近年、宗教団体による深刻な社会問題がしばしば起こったことで、ヨーロッパの各国でも同様な法整備がなされたことから、セクトには「カルト」と関連する語として、社会的に警戒を要する団体という否定的な意味も加わった。
統一教会のようなカルト団体は多数の被害者が出てるので、フランスの反セクト法など、団体の違法行為を基準にして線引きは可能です。
と言うのは既に書いてますよ。https://t.co/Hnx1nYQVSI https://t.co/ioZbxZ9azY pic.twitter.com/t0tKSvOEcI
— ひろゆき (@hirox246) July 27, 2022
玉木雄一郎さんが色々と検討されていたようです。
国民民主党は、信教の自由の尊重を大前提としつつも、反社会的な団体の活動を排除する「反カルト法」(仮称)の制定も視野に、党内に特別の調査会を設け集中的な調査・検討を行うこととします。フランスの反セクト法における10の判断基準など海外の法規制も参考に、調査・検討を進めます。 https://t.co/MPyDQhwXWs
— 玉木雄一郎(国民民主党代表) (@tamakiyuichiro) August 4, 2022
以下、国会図書館の調査結果を共有します。※国会図書館からいただいた回答資料には参考文献の写しなどもあるのですが、ここでは概要部分のみ紹介します。
1頁目の下に、この法律制定の契機となった事件が紹介されています。
・アメリカテキサス州における人民寺院における集団自殺
・日本における地下鉄サリン事件
・フランス、スイス及びカナダにおける太陽寺院における集団自殺
地下鉄サリン事件はもちろん知っていますが、海外でもセンセーショナルな事件があるようです。
それはさておき、このような法律を日本で制定すべきか、については今後の課題となるのでしょう。個人的には信教の自由が保障されている日本において憲法違反の法律を作るのはなかなか難しい気はします。
ご調査いただきました国会図書館の調査員の皆様、ありがとうございました。