昨日、第26回参議院議員通常選挙が公示されました。
この選挙に向けて各種アンケートが多数届いており、順次回答を返しております。
昨年の衆議院議員選挙では秘書の方々に任せていました。今回は色々と考えた結果、私が回答しつつ、分量的に難しい分は普段政策面でお世話になっている坂本雅彦さん、森山ひできさんにお願いするようにしています。
森山ひできさん、坂本雅彦さんの紹介はこちら↓
さて、今回は各種アンケートの中で時々問われる質問として「食料自給率」に関するものがあります。食料自給率と関連するアンケートは、日本の農業は衰退の一方なので補助金で守らなければならない、的な論調のものばかりです。
果たしてそうか?という疑問に対して、浅川芳裕氏はそのいくつかの著書で「No」という回答を出しています。チャンネルくららの動画を紹介します。
動画からの結論としては、浅川芳裕氏の著書を読んで勉強しよう、に落ち着きます。とは言え、浅川芳裕氏の著書の一つ「日本は世界5位の農業大国」を(流して)読んだ私としても、政治に携わる方々には是非ともお勧めしたいところです。
いくつかこの著書のSNS上の反応を紹介します。
「日本は世界5位の農業大国」(浅川芳裕)を読んだ、面白かった。食料自給率をカロリーで計算する馬鹿げた国は日本だけとのこと、その施策が農水省誘導であること、輸入関税強化や補助金政策が必ずしも日本の農家のためになっていない事実を知り、眼からウロコ。本当に自分が知らないことが多すぎる。
— 小林利彦 (@toshihiko_koba) July 28, 2010
浅川芳裕「日本は世界5位の農業大国」読む。面白い。食料自給率向上政策のウソを暴く。農業門外漢で検証はできないけど、この本の9論点を整理します。カッコ内はぼくの理解メモです。
— 中村伊知哉 (@ichiyanakamura) November 20, 2011
「日本の食料自給率41%は大嘘」--「日本は世界5位の農業大国」(浅川芳裕著)を改めて読んだ。食料自給率の分母2473㌔㌍は、摂取カロリーではなく、流通カロリー。つまり外食産業の廃棄分や一般家庭の食べ残しも含まれている。本当の摂取カロリーで計算し直すと、自給率は56%。
— alterna編集長 (@setsumori) November 29, 2013
カロリーベースの食料自給率に着目するのはあまり意味のない。『日本は世界5位の農業大国 – 大嘘だらけの食料自給率』浅川芳裕を読めばは面白く論じられている。一方、生産額ベースでは69%になる。食料自給率指標はWTOでも認めていないし、各国で算定もしていない。農水省マジック:(
— A. (@akiss0831) September 14, 2012
坂本雅彦さんにも調べてもらいました。
昨日は参議院浜田聡議員のお手伝いに上がり下記の件を検討しましたのでここに記します。
日本の食料自給率について(参議院浜田聡議員のお手伝い) https://t.co/DrZGHwEwFO #amebaownd— 坂本雅彦 (@NHK65860645) June 9, 2022
とりあえず、日本の農業は危機に陥っている、補助金で守ろう、という風潮には大いに疑問を抱くべきと考えています。
最後に、浅川芳裕氏のSNSコメントをいくつか紹介しておきます。
その通り。「食料危機」を煽って得するのは誰か。国連から政府機関、メディア、農業団体、シンクタンク。人々を不安にさせて、予算増・売上増を狙う自作自演の連携プレー。記事筆者は“食料危機煽り芸”を得意とする御用コメンテーター。食料自給率という指標自体、世界の食料安保の定義の中に存在しない https://t.co/zFhGoOtLMm
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) April 26, 2020
日本最大の小麦“転売”組織が農水省。毎年、小麦製品に1000億円も国民負担を課しておいて、そのボスが零細転売業者に「けしからん」とは笑止千万。仕掛けは国家貿易で500万トン独占輸入し、㎏当り約20円のマージン載せ、製粉大手に転売。その収益1000憶円が特別会計に。農家助成金と天下り組織の資金源 https://t.co/z34yxjUBLH
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) May 2, 2020
といっても、日本では「カロリーベース食料自給率が低い=食料安全保障がヤバい」という洗脳教育を小学校からやっているから、まったく理解されない。「世界の食料安全保障」指数(GFSI)ランキングで日本は21位。「購入力」「調達力」「品質・安全」3視点・50指標で国別に評価・分析・比較結果。
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) May 2, 2020
回答:日本の生産額ベース食料自給率66%に対し、英60%、独とスイスは同66%、仏83%、米90%(農水省)。海外の生産額ベースを世界で初めて発表したのは実は私で、学校で習うカロリーベースの「日本農業は弱い」洗脳教育を解くために計算。農水省が後追いしたが”教えるとヤバイ”ので教科書には未掲載! https://t.co/IOHjtJuc3C
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) January 15, 2021
農水省は子供の夏休みの自由研究用に食料自給率の解説動画をわざわざアップするが、よいこは鵜呑みにしないように。私の多角的な切り口からの自給率政策反証は一部の高校教科書や大学のテキストで使われ、入試や予備校の模試でも「思考力」を試す設問で採用。鵜呑みにし、思考停止すると試験落ちるよw https://t.co/7oJ2qsQNOz
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) July 27, 2021
「よいこは鵜吞みにしないように」とのことです。
この日本独自のカロリーベース食料自給率とは、目的である「食料安全保障」の指標としても、国内の食料生産力をみる「農業・畜産」統計としてもできそこないの計算式なのだ。だから、海外で全く同じ式を国策に採用する国はゼロ。自国民の生存と栄養状態をいいかげんな統計に頼るのは危ういから当然だ
— 農業と食料の専門家/浅川芳裕 (@yoshiasakawa) July 27, 2021
「海外で全く同じ式を国策に採用する国はゼロ」なのに、国政のアンケートで頻繁に見かけるのはいかがなものか。
食料自給率についてはよく勉強をしてからアンケートに回答すべきでしょう。そして場合によっては、回答を通じてアンケート作成者に勉強を促す必要もあるかもしれません。