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参議院本会議でNHK経営委員会委員等の人事について採決 NHK党の賛否理由

本日は参議院本会議がありました。今回の本会議では各種法案の採決の他に国会同意人事の採決がありました。

同意人事案件 – 参議院(PDF)

同意人事案件とは、一定の独立性、中立性が求められる機関の構成員の任命について、各機関の根拠法に基づき、内閣が両議院の事前の同意又は事後の承認を求めるものです。現在、その対象は人事官(3名)や検査官(3名)等36機関253名に上ります。

具体例としては、日本銀行審議委員や日本放送協会経営委員、公正取引委員会委員長など、です。衆議院では参議院より一足早く採決があったようです↓。

今回特に注目された人事としては日本銀行の審議委員が挙げられます。

私は同会派の渡辺喜美議員と相談の上で、高田創氏:反対、田村直樹氏:賛成、としました。

その他、NHK党にとってさらに重要な人事として、NHK経営委員会の委員5名の採決がありました。今回は5名とも反対票を投じました。以下、反対票を投じた理由です。

・村田晃嗣(2期中)57歳、委員長職代行者、報酬557万円
親米の国際政治学者です。常勤の同志社大学法学部教授で政治学博士です。
アメリカの政治の研究家であって、経営実績もなく、経営に携わることもないにも関わらずNHKの経営委員会でどういう役割を担うのか甚だ疑問です。これまでは国際放送の推進とインターネットの活用について発言しているようです。国際放送はNHKではなく政府の管掌だと思います。インターネットの活用はNHK職員にもっと明るい人材がいるでしょう。

・大草透(初任予定)66歳、常勤、報酬2206万円
東京大学法学部卒、昭和55年から41年間三菱地所に勤務したエリートサラリーマンの鏡です。
NHKの予算計画を策定するには適任の人物だと思います。ただし、大草氏は常勤での任命予定です。NHKの経営委員会に常勤の委員は必要なのでしょうか。委員会自体は例年23回程度しか開かれていません。実務に携わらない経営委員が毎日出勤して何をするのでしょう。事務方が数名いれば十分に足りるのではないでしょうか。非常勤の会計監査の責任者としての任用が良いと思いました。

・明石伸子(1期目中)66歳、非常勤、報酬495万円
日本航空入社後、複数の民間企業を経て独立。社員研修やCS向上のコンサルタント事業を行っているようです。併せて、特定非営利活動法人日本マナー・プロトコル協会の設立に携わり現在は理事長を務めています。
マナーの専門が巨大企業であるNHKの経営に関わることの意義がわかりません。マナーやCSや人事制度などはもっと現場に近い部署で取り組めばよいことだと思います。

・堰八義博(2期目中)67歳、非常勤、報酬495万円
地元の北海道の名家の出身で北海道の経済界を代表する一人です。北海道銀行と破綻した北海道拓殖銀行の合併を主導し、48歳で頭取に就任した逸材です。その後、北陸銀行とも経営統合しほくほくファイナンシャルグループの副社長に就任しました。2010年には財務省北海道財務局国有財産北海道地方審議会会長も務めました。現在は北海道銀行顧問、北海道空港の監査役を務めています。NHKの経営委員会では経費削減やグループ経営の在り方についての発言を行っています。堰八氏は素晴らしいカリスマ経営者の一人だと思いますが、経営委員を既に6年を務めていますので3期目の就任には疑問を抱きます。NHKの経費の削減やグループ企業の統廃合も十分とは言えません。
北海道のカリスマ経営者と呼ばれている堰八氏の6年間の成果としては物足りなさを感じます。出来れば若手経営者にその責を譲って頂きたかったと思います。

・榊原一夫(初任予定)63歳、非常勤、報酬495万円
東京大学法学卒の検事。昭和57年から令和3年まで39年間検事を務めてきた刑事裁判のエキスパートです。福岡高等検察庁と大阪高等検察庁の検事長を歴任しています。
榊原氏は素晴らしい経歴の持ち主ですが、なぜNHKの経営委員会に任命するのか意図が分かりません。経営実績はなく、民間企業での勤務歴もありません。任官公務員の立場で職務を長年遂行してきたに過ぎないのですから経営委員会での役割がまったく見えてきません。
弁護士としての実績はなく危機管理等の面での法務的助言についても手腕は未知数だと思います。事業体の経営に利すると思われるふさわしい法律家は他にいると思われます。刑事畑一筋の榊原氏を経営委員とすることには聊か疑問に思います。

大草透氏については、賛成すべきかどうか迷うところでした。現にNHK党(参議院会派みんなの党)以外は全員が賛成していました。

今回は全員反対票を投じましたが、NHK経営委員会の委員にご就任が決定した5名の方々にはNHK経営委員会として国民世論を大事にしてご活躍いただくことを期待しております。

あと、今回の採否を決定するにあたり、坂本雅彦さんにご作成いただいたレポートが大いに参考になりました。ここに感謝の意を表します。

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