来年度の税制改正について与党の税制調査会で↓のような案が了承されています。
自民・公明両党の税制調査会が了承した来年度の税制改正。
自民党・宮沢税調会長:「今回、岸田内閣初めての税制改正ということで、かなりいい賃上げ税制ができたのかなという思いが致します」
目玉は「賃上げ税制」の拡充と「住宅ローン減税」の見直しです。
年末に適用期限を迎える「住宅ローン減税」については4年間延長し、控除率を0.7%に引き下げたうえで、控除期間は新築で13年に延長する方針です。
一方、働く人たちの多くが気になる「賃上げ税制」。
自民党・宮沢税調会長:「企業自身の自覚というか、やる気が試される制度を仕組むことができて、これは成長と分配という岸田政権のなかの第一歩になるんだろうと思います」
ポイントは、企業の取り組みに応じて法人税から差し引く控除率が段階的に変わることです。
具体的には、従業員の給与が前年度より規定以上増えた場合、控除率が5%上がり、さらに教育訓練費も規定以上となれば、控除率はそれぞれプラス5%、10%と拡大します。中小企業の場合は、最大で40%の控除を受けることができるのです。
(以下略)
来年度の税制改正の目玉として「賃上げ税制」の拡充と「住宅ローン減税」の見直しがあります。住宅ローン減税の見直しについては以前記事にしております。
賃上げ税制については宮沢税調会長曰く「企業自身の自覚というか、やる気が試される制度」だそうです。すさまじく上から目線の物言いです。さすがは与党自民党です。
賃上げ税制について、元財務官僚の高橋洋一さんが見解を述べた動画を紹介しておきます。
動画のポイントを以下にまとめます。
・賃上げ税制は新しい制度ではなく、2013年から存在しており新しい制度ではない。
・新しい制度であるかのように思わせるマスコミの表現に注意。
・今回のものは、既存の制度で控除率をちょっとだけ引き上げた。
・賃上げすると企業が負担すべき社会保険料も高くなる。
・企業に賃上げさせるには上記を上回る控除率アップが必要だが今回は不十分。
・賃上げするなら外国人労働者の受け入れをやめて人手不足にするのが一番効果的。
・岸田さんは総理をしたいだけなので今後も効果の乏しい政策ばかりだろう。
なかなか厳しい評価ですね。宮沢税調会長の「良い賃上げ税制ができた」の言葉が虚しく響きます。
私は私でできることをやっていこうと思います。