1年前に、アメリカのトランプ大統領が導入した2対1ルールについて調べた記事を書きました。
アメリカでは2016年にトランプ大統領が就任し、2対1ルールを導入しました。1つ規制を設けるためには2つの規制をなくせ、というもので、大統領令です。このルールがあれば、自動的に不要な規制がなくなっていきます。様々な経済活動をおこなう上で余計な規制がなくなっていけば経済の活性化、そして我が国にとって経済成長が期待できると思います。
※ちなみに2対1ルールの本質は「規制の評価」だと思います。規制によってそれがどのような良い影響・悪い影響をもたらしているのか、をしっかりと評価することが重要です。規制の評価をしっかりとすることによって、良いものは残し(場合によっては新たに作り)、悪いものはなくしていくことができます。その結果としてたくさんの規制をなくすなど、規制緩和に向かうことにつながると思います。
関連動画↓を紹介しておきます。※前半はレジ袋有料化の制度導入時の手続きの問題についての話です。
先日、この2対1ルールを法制化するために参議院法制局に相談しました。
さて、法制局は法案作成において、国会議員のサポートをしてくれるのですが、その際に作成予定の法案の趣旨や意義、その他背景知識など調査したうえで教えていただけるので、私にとって大変勉強になります。
以下、参議院法制局に作っていただいた資料を紹介します。
2対1ルール(新しい規制を1つ作る際には2つの規制を廃止して経済活性化を目指す)の法制化について、参議院法制局に相談したところ、最初の回答をいただきました。欧米で進んでいる規制評価・規制緩和ですが、日本で定着させるには時間のかかる作業だと思います。少しずつ進めていく予定です。 pic.twitter.com/XI0xzqJZIl
— 参議院議員 浜田 聡💉💉 YouTubeやブログは毎日発信 (@satoshi_hamada) December 12, 2021
「2対1ルール導入法案」に関するご相談について(PDFファイル 127KB)
↑のように、SNS上での公表に関して、それなりの反響があったように思います。これをきっかけに色々な方の意見を取り入れて、いつか2対1ルールを国内で法制化できれば、と思います。
これまで日本においてはそもそも規制の評価がしっかりとなされていない状況だと思います。そのような状況ですので、これを根付かせていくのは時間がかかると思います。法制局からいただいた回答について色々とご意見はあろうかと思いますが、日本において規制の評価がしっかりしていない状況ですので法制局からいただいた回答内容はまっとうだと思います。私としては今後、法制局もそして政府側とも他党とも協力して2対1ルールの法制化を進めていければと思っております。
ご参考までに、渡瀬裕哉さんの2対1ルールに関するツイートを紹介しておきます。
2対1ルールは分かりやすく普及させるために同名称を使っていますが
要諦は「規制の経済コストを測定し、省別規制コスト計算書を作成し、国会に報告させること」「規制コスト増減を差し引きで前年以上にしないこと」です
サブの規制の1増2廃の個数管理方針は、新設規制の遅延という効果を狙っています
— ワタセユウヤ #減税する政治家を応援する人 (@yuyawatase) December 5, 2021
規制コストを省別に算出し、その増減を国会に毎年報告することは、決算と同じ感覚で行われるべきです
それなくして規制の改廃状況を客観的に把握することができません
英国では保守党のマニフェストの中に、中小企業支援の一環として「○年で○○ポンドの規制コストを廃止します」と明記されています
— ワタセユウヤ #減税する政治家を応援する人 (@yuyawatase) December 5, 2021
さて、規制には2種類あります。それはコストが大きいものと小さいものです。
前者の管理は、上述の規制コストの総量管理で厳密に対応します。
しかし、毎日のように作られる細かい規制の増加への対応も必要です。
そこで、規制の個数管理である1増2廃ルールが明記されるようになります。
— ワタセユウヤ #減税する政治家を応援する人 (@yuyawatase) December 5, 2021
なぜなら、上述の規制コストの総量管理を入れると、現場から古い規制を次々と廃止する声が上がり、
1増2廃を遥かに上回る個数が廃止されるからです。2個の廃止目標は簡単にクリアされてしまうのです。
1増2廃が効果を発揮するのは、安易な新設規制を作れなくするブレーキとしての役割がメインです
— ワタセユウヤ #減税する政治家を応援する人 (@yuyawatase) December 5, 2021
日本の現状は、
規制の個数の公表すら無くなって久しく、おそらく規制の数を数えてナンバリングするという初歩作業から始める必要があります。
その上、規制の経済コスト計算は遅々として進んでおらず、対象範囲も、プロセスも、中身も全て骨抜き状態です。
原始的な行政の近代化が望まれます。
— ワタセユウヤ #減税する政治家を応援する人 (@yuyawatase) December 5, 2021
引き続き、この2対1ルールの法制化に向けて頑張っていきます。