昨日のブログ記事は、新型コロナウイルスに関する問題と解答の紹介でした。この記事で紹介した問題の一つに抗体カクテル療法が出てきました。
その問題と解答解説を改めて紹介します。
62問目。
【問題62】
コロナの新しい治療薬ロナプリーブ(抗体カクテル療法)だが、適応となる患者さんが厳密に規定されています。下記の4名の中で、ロナプリーブの適応に当てはまる患者さんを選べ。※4人のうち1名だけが適応。あと3名は適応とはならないためロナプリーブを使用することができない。
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) September 4, 2021
【問題62】正答:c)
ロナプリーブは本年7月下旬に現場に投入されるようになった新しい新型コロナ治療薬です。抗体カクテル療法と言って、言ってみるなら人工的に製造した抗体を点滴で入れてコロナウイルスと戦わせるというお薬です(めっちゃ端折った説明!)
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) September 8, 2021
<条件②>
酸素投与の必要のない『軽症』の患者さんにしか使えません。酸素が少しでも下がり、酸素が開始になった時点でロナプリーブを使う適応は無くなります。※申し込んでおいて物品が届く間に酸素が開始になったらアウト。
※酸素を必要とする患者さんに投与すると状態が悪化する可能性がある。— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) September 8, 2021
<条件④>
上記の①〜③を満たし、なおかつ、以下の重症化因子を1つ以上有する場合。
👇
ロナプリーブを使う適応があると判断されます。
上記選択肢の中ではc)だけが①〜④の全ての条件を満たします。a)b)d)は条件を満たしませんので使えません。 pic.twitter.com/ummTa7lgqd— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) September 8, 2021
抗体カクテル療法は最近、外来でも使えるようになりました。
↑の解説に以下の記述がありました。
酸素投与の必要のない『軽症』の患者さんにしか使えません。酸素が少しでも下がり、酸素が開始になった時点でロナプリーブを使う適応は無くなります。
※申し込んでおいて物品が届く間に酸素が開始になったらアウト。
※酸素を必要とする患者さんに投与すると状態が悪化する可能性がある。
軽症者にとって有望視されている抗体カクテル療法ですが、適応がやや狭い印象です。また、投与で悪化する可能性が指摘されています。
投与後に悪化した場合に入院できる病院で行うからこそ、外来での投与ができるようになったのだと思います。
この抗体カクテル療法について、枝野幸男氏が次のように述べています。
政府・自民党の中枢が事実上の機能停止状況でも、厚生労働省の事務方の皆さんと、厚生労働大臣の決断で進めることが出来ます。
野党としても全力で応援するので、一日も早く決断してほしいとお願いしました。“「抗体カクテル療法」在宅投与の体制整備を” | NHKニュース https://t.co/nMWXr6KAsZ
— 枝野幸男 立憲民主党 (@edanoyukio0531) September 14, 2021
抗体カクテル療法を在宅医療で、とのことです。
効果も認められているものの、投与後の悪化にも備えなければならない点で、病院での投与が望ましいのはもちろんですが、それを在宅医療で投与というのは思い切った決断だと思いました。
枝野幸男氏のツイートに対して、このようなリプがあります。
なので、外来またはカクテル療法するための場所と人材を確保するほうが良いのではないかと思います。
あと心配なのは、抗体カクテルの数に限りがあると(7月頃)聞いてたので、今後カクテル療法を受ける場所が出来ても国内に追加で準備するのは可能かという点です。
— with a wish (@supplic10955673) September 14, 2021
点滴ですよね?
訪問看護師?
漏れ、抜けや副作用もあるので終わるまで看護師つきっきり?
病院の外来を充実させた方が早いのでは…— Yoshi@0222 (@Yoshi92760511) September 14, 2021
抗体カクテルを経過観察できない在宅で投与するのが問題なのであって、そこの解決策なしに在宅投与を解禁してしまって良いのだろうか?
重い副作用が出て取り返しのつかない事になった場合に誰が責任を取るのか?— 薄荷パン🍞嘘のない政治を! (@hakka_pan) September 14, 2021
と言った感じです。※賛同するリプもそれなりにありますが、そういうものは医療関係者以外の方によるツイートが多い印象です。
今後の研究結果次第では在宅医療でも可能、という結果が出る可能性は無きにしも非ずですが、現時点において抗体カクテル療法を在宅医療で行うのは、やはり難しいのではないか、という印象です。
ところで、今後のNHK党の選挙方針である「諸派党構想」に関する書籍が発売予定となりました。NHK党をよく取材いただいているライターさん(立花孝志かく闘えり、のライターさん)が書かれたものです。もしよければ書店や図書館などで手に取ってみてください。