以前、医療現場の最前線で新型コロナウイルス感染症の対応をされている内科医と思われる方がTwitter上で大変興味深いツイートをされていました。新型コロナウイルス感染症に関する4択のクイズです。(医療関係者にとって)基礎知識の確認に良いと思いましたので、以前の記事で紹介していました。
が、このクイズのアカウントが鍵アカウントになってしまい、見ることができなくなってしまいました。その後、別の公開アカウントで同じ問題が公開されました。今後、改めて紹介していきます。
今回は5問紹介します。
どの選択肢がどれだけ選択されたのかが既に出ていますが、気にせず皆様も答えを考えてみると面白いと思います。
※最多の選択肢が解答とは限りません。
まずは1問目。
【過去問1解答】正解:c
a,bは立派な会食。酒の有無、飲食店かどうかは関係ない。
dは実際当院で発生した事例で、オフィス内で頂いたホールのケーキを切り分けOLさん達がラウンジのテーブルで食べたところ、感染が広がりました。
cは同伴者もおらず一番マシ。”非同居者の飲食機会”は全て、危険です。— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) June 3, 2021
2問目。
【過去問2解答】正解:d
これは前の問題と考え方は同じ。非同居者同士の飲食機会は全てアウト。
“一連托生”つまり運命を共にしている同居者同士の感染は防止は困難であり『やむを得ない』ものとし(=ある意味、感染の最終形)、せめてそこから他の世帯へ持ち運ばない持ち込まないという考えが必要です。— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) June 3, 2021
3問目。
【過去問3解答】 正解:d
2021年4月当時は、日本で承認済みなのはファイザーのみであり、モデルナはまだどこの現場にもありませんでした。つまり当時の日本中の全ての会場でファイザーのみ。5月21日かな?モデルナ、アストラゼネカが承認されました。今後はコロナワクチンナビで検索してください
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) June 3, 2021
4問目。
【過去問4】
下記はアナフィラキシーの既往を持つ患者だがコロナワクチン接種不可=禁忌に該当するのはどれか。(残り3人は接種可能)a)蕎麦でアナフィラキシー
b)ペニシリン系抗生剤でアナフィラキシー
c)大腸内視鏡の下剤マクロゴールでアナフィラキシー
d)スズメバチに刺されてアナフィラキシー— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) June 2, 2021
①②は当たり前なのですぐにわかると思います。
④は特殊なケースで、例えば急性薬物中毒、アルコール中毒などで医療行為への理解協力及びワクチン接種の自己決定が得られない状態などが想定されると思います。— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) June 3, 2021
従って正解はcの『下剤のマクロゴールでアナフィラキシーが出た人』です。
しかし”非常に稀”です。私はお目にかかったことがないです。食品、他薬剤や他ワクチンでアナフィラキシーになった方は接種注意で15分ではなく30分の接種後待機にはなりますが、コロナワクチンを打つことは可能です。
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) June 3, 2021
5問目。※現在の産科婦人科学会の声明では、d)が解答となります。詳細後述。
【過去問5】
日本産婦人科感染症学会及び日本産婦人科学会が提言する妊婦のコロナワクチン接種について正しいものを選べ。a)妊娠中はワクチンの接種してはいけない。
b)妊娠12週まではワクチン接種を避ける。
c)臨月(妊娠36週以降)は接種を避ける。
d)妊娠期間中いつでもワクチンの接種を勧める。— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) June 2, 2021
ちなみに、米国ではこの「妊娠12週までは避ける」の項目すらなく、全期間において接種できるようです。
— Dr.丼のCOVID問題集 (@sguardo_bot) June 3, 2021
日本産科婦人科学会は次のような声明を出しています。妊娠12週まで接種を避ける、というのを変更して、全ての妊娠期間中に接種を推奨する、と変更しています。
妊産婦のみなさまへ -新型コロナウイルス(メッセンジャーRNA)ワクチンについて(第2報)-
昨今、新型コロナウイルスが若年者を中心に急速に感染拡大し、多くの妊婦さんの感染も確認されています。一方で、新型コロナウイルス(メッセンジャーRNA)ワクチンは、高齢者に限らず基礎疾患を持つ者、それ以外の者へと順次拡大されております。
① アメリカ疾病対策センター(CDC)は妊婦さんへのワクチン接種を強く推奨する声明を出しています。
わが国においても、妊婦さんは時期を問わずワクチンを接種することをお勧めします。② 妊婦が感染する場合の約8割は、夫やパートナーからの感染です。
そこで、妊婦の夫またはパートナーの方は、ワクチンを接種することをお願いします。なお、このお知らせは、最新の知見に基づいて 6 月 17 日のお知らせを更新するものです。
ところで、千葉県でコロナに感染した妊婦が入院先が見つからず赤ちゃんが死亡したことが大きな話題となりました。ご冥福をお祈りいたします。
その後、妊婦やその周囲の人がワクチンを優先的に接種する取り組みが各地で広がっています。赤ちゃんの死を無駄にしないためにも、ワクチン接種が進むことを願います。
今後も引き続き、問題と解答を紹介していきます。
ところで、今後のNHK党の選挙方針である「諸派党構想」に関する書籍が発売予定となりました。NHK党をよく取材いただいているライターさん(立花孝志かく闘えり、のライターさん)が書かれたものです。もしよければ書店や図書館などで手に取ってみてください。