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自殺関連報道に関する質問主意書 ←丸山穂高衆議院議員2020年11月提出

今回は、令和2(2020年)11月27日に丸山穂高衆議院議員が提出した質問主意書を紹介します。

質問主意書とは何か?については以前の記事を一部引用させてもらいます。

質問主意書とは(参議院)

特徴

質問主意書の最大の特徴は、本会議や委員会において議題の範囲内で口頭で行う質疑とは異なり、国政一般について問うことができることです。また、内閣の見解を確実に引き出せること、法律案と異なり議員1人でも提出できることも特徴となっています。
(中略)また、議員一人でも提出することができるので、所属会派の議員数等による制約もありません。
さらに、答弁書は、複数の行政機関にまたがる事項であっても、必ず関係機関で調整され、閣議決定を経て、内閣総理大臣名で提出されます。このため、内閣の統一見解としての重みがあります。

議員一人で提出することができ、その返答は内閣の統一見解であるということです。政府に問うという性質上、野党議員がたくさん提出しています。

質問主意書(参議院)

質問主意書(衆議院)

また、衆議院事務局がYouTubeで質問主意書に関する動画を作っており、参考として紹介しておきます。分かりやすくまとまっていると思います。動画の最後にあるメッセージが良いと思いました。

今回は、自殺関連報道についての質問です。

著名人が自殺した際、自殺手段の詳細な報道や短期集中的な報道により、他の自殺を誘発する危険性があるとも指摘されており、その対策のひとつとして、WHO(世界保健機関)が作成した自殺報道ガイドラインというものがあります。

メディア関係者の方へ 著名人の自殺に関する報道にあたってのお願い 厚生労働省

この自殺報道ガイドラインを知っている方にとっては、報道各社がこれを守っているのかについては疑問を感じている方が少なくないのでは?と思います。

一方で、自殺報道ガイドラインそのものを知らない方も多いのではないか、とも思います。

そいういうわけで、皆様の参考になると思いこの質問主意書を記事にさせてもらいました。

今回紹介する質問主意書はこちら↓。本来は質問書と答弁書は別なのですが、質問→答弁(赤字)の順に配列しました。

自殺関連報道に関する質問主意書

 各メディアでは、著名人の自殺に関する報道が度々なされているが、自殺手段の詳細な報道や短期集中的な報道により、他の自殺を誘発する危険性があるとも指摘されている。厚生労働省は、WHO(世界保健機関)が平成二十九年に改訂した「メディア関係者に向けた自殺対策推進のための手引き」(以下、「自殺報道ガイドライン」という。)を踏まえた報道を徹底するよう求める通知を行った。
上記を踏まえ、以下質問する。

一 日本放送協会(以下「NHK」という。)は、自殺関連報道について、国内番組基準第九項の第一号に「人命を軽視したり、自殺を賛美したりしない」とあり、自殺の方法を詳しく報じないなど、自殺報道ガイドラインに即しているとされる。しかしながら、令和二年七月十八日の著名人に関する自殺報道では、NHKが同日十五時三十七分に放送したニュース原稿において自殺に用いた手段について明確に表現していた。
NHKが公共放送であることに鑑み、WHOのとりまとめた自殺報道ガイドラインやNHKの国内番組基準の趣旨を踏まえて、適切な自殺関連報道を行うようNHKに対して通知を行う必要はないか、政府の見解を問う。

一について
個々の報道の内容に関し、政府としてコメントすることは差し控えたいが、政府としては、引き続き、日本放送協会を含む報道各社に対して、御指摘の「自殺報道ガイドライン」の周知に取り組んでまいりたい。

二 政府は、自殺報道について、厚生労働大臣指定法人いのち支える自殺対策推進センターによる周知を行っている。

1 自殺報道に関する周知について、全国の都道府県庁記者クラブ加盟社(合計約八百社)宛に、自殺報道ガイドラインを踏まえた報道の徹底を呼び掛ける文書を発送している。全国の都道府県庁記者クラブに加盟していない報道及び出版事業者については、どのような手法で通知しているか、詳細を伺いたい。

二の1について
御指摘の「自殺報道ガイドラインを踏まえた報道の徹底を呼び掛ける文書」については、お尋ねの「全国の都道府県庁記者クラブに加盟していない報道及び出版事業者」においても閲覧することができるよう、厚生労働省のホームページ及び自殺対策の総合的かつ効果的な実施に資するための調査研究及びその成果の活用等の推進に関する法律(令和元年法律第三十二号)第四条第一項の規定に基づき指定調査研究等法人の指定を受けた一般社団法人いのち支える自殺対策推進センターのホームページにおいて公表している。

2 政府による数度の自殺報道ガイドラインを踏まえた報道の求めにもかかわらず、報道各社が著名人の自殺について繰り返し報道、自殺の方法を詳しく報道し、及び場所の詳細を伝えるなど、自殺報道ガイドラインに沿わない報道が相次いでいる。政府は、報道各社において自殺報道ガイドラインに沿った対応が行われているか否かについて把握しているか。周知後の確認やとりまとめを行っているのであれば、詳細を伺いたい。

二の2について
お尋ねの「報道各社において自殺報道ガイドラインに沿った対応が行われているか否か」については把握していないが、政府としては、引き続き、報道各社に対して、御指摘の「自殺報道ガイドライン」の周知に取り組んでまいりたい。

右質問する。

最後の質問に対する答弁 「報道各社において自殺報道ガイドラインに沿った対応が行われているか否か」については把握していない、 とあります。公権力が報道機関の報道内容にいちゃもんをつけることが望ましくないとは思いますが、一方でガイドラインの遵守くらいはチェックしてもいいんじゃないの、とも思います。この辺りは意見が分かれるところかもしれませんが、何はともあれ、自殺報道ガイドラインが多くの方々に周知されるべきとは思います。

この質問主意書を提出した丸山穂高衆議院議員に感謝します。

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