昨日(8月28日)、安倍総理が辞任するとの発表がありました。
持病の潰瘍性大腸炎悪化という健康問題が原因とのことで、一日も早く回復されることを願っております。
「体力が万全でない苦痛の中、大切な政治判断を誤る結果を出せないことがあってはならない」ということで自ら退くという判断をされたことに敬意を表します。
賛否両論あろうかと思いますが、この政権が長期続いたということは、国民の支持がそれなりにあったからと言えます。ありがとうございました、という感謝はもちろんですが、国会議員としては批判的な評価もする必要はあります。ということで、今回の記事を書きます。
新聞記事のタイトルを見ていると、スポニチのタイトルがしっくりきたので引用します。
デフレ脱却、北方領土問題、憲法改正、拉致問題…安倍首相 長期政権も政策の多くは道半ばスポニチアネックス[ 2020年8月29日 05:30 ]
歴代最長となる7年8カ月の政権に終止符を打った安倍晋三首相。会見では「政治で最も大事なことは結果を出すこと」と語った。だが、掲げていた政策の多くは道半ばに終わった。
上の記事のタイトルにある通り、
・デフレ脱却
・北方領土問題
・憲法改正
・拉致問題
これらが道半ばというのはその通りだと思います。これらが道半ばとなってしまった一番の原因は、私の考えるところでは、「2度の消費増税」であると考えます。
アベノミクス(第一の矢)「インフレターゲット設定・大胆な金融緩和(要はお金・日本円を増やすこと)」で景気は回復軌道にのりました。雇用状況は改善し、日本へのデフレ円高誘導によって中国や韓国など海外へ渡っていた利益誘導もストップしました。
しかし、せっかくの景気上昇も、2度の消費増税に水を差される形となったと思います。
安倍総理自身は消費増税をしたくなかったと思いますが、財務省や自民党内の派閥調整などのやりとりで政権運営をしていくうえで抵抗できなかったと考えます。
↑2013年10月1日 消費税8%発表時の会見
結局、国の経済状況がそれなりに良くならないと、領土問題や憲法改正、拉致問題がうまくいくことはないでしょう。というわけで「2度の消費増税」さえなければ、と悔やまれます。
一旦は総理の座を退くことになりますが、安倍晋三氏は65歳です。年齢を考えると3度目の登板の可能性は十分あると思います。
それにしても、立憲民主党の石垣のり子参議院議員のツイートは反響を呼びました。
総理といえども「働く人」。健康を理由とした辞職は当然の権利。回復をお祈り致します。
が、「大事な時に体を壊す癖がある危機管理能力のない人物」を総理総裁に担ぎ続けてきた自民党の「選任責任」は厳しく問われるべきです。その責任を問い政治空白を生じさせないためにも早期の国会開会を求めます— 石垣のりこ (@norinotes) August 28, 2020
このツイートに批判が殺到したのは当然としても、このツイートにハートマークをつけている人も多いということで、色々な考え方があるものだということを再認識させられます。