先日、日本のGDPが大きく下がった、というニュースが話題になったと思います。
釈迦に説法かもしれませんが、GDPというのは以下の説明がわかりやすいと思います。
さて、時々テレビのニュースでよくでてくるこのGDP。ウルトラ簡単に説明すると、日本国内で生み出された「もうけ」の合計です。
さて、GDPが大きく下がったというニュースを紹介します。
GDP実質27.8%減、4~6月年率 戦後最大の下げ 日経新聞 2020/8/17 8:50 (2020/8/17 10:42更新)
内閣府が17日発表した2020年4~6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で1~3月期から7.8%、年率換算で27.8%減った。新型コロナウイルスの感染拡大で、リーマン・ショック後の09年1~3月期の年率17.8%減を超える戦後最大の落ち込みとなった。
GDPのデータは、四半期(3か月)ごとに内閣府から発表されます。
新型コロナウイルスの感染拡大で、4~6月期のGDPが前の3か月に比べて大きく下がったということです。ここで記事内の数字の解説をしてみます。
・1~3月期に比べ、4~6月期のGDPは7.8%減少
・年率換算で27.8%減少
1~3月期と比較してGDPが7.8%減少したことから、「年率換算」を計算して算出してみます。計算は簡単です。
・100%‐7.8%=92.2% であり、7.8%減少というのは、前期比92.2%ということです。
・この減少率は3か月間の減少率です。残りの9か月も同様に減少すると想定します。
この計算を以下に示します。
0.922×0.922×0.922×0.922≒0.7226 つまり、1年で72.26%縮小=27.8%減少
ということです。
年率換算は、計算は単純ですが、やや分かりにくい気がします。大学教員の方が↓のように呟いておられます。
「年率換算で」という表現が重要なのだが、Twitterではこの表現があまり理解されていないようにみえる。
でも私は、理解しない側が悪いのではなく、こんな分かりにくい説明をする側が悪いと思う。
この悪習は直ちに廃すべきだ。明らかに混乱を招いている。
— jey_eng_econ (@JeyEnglish) August 18, 2020
「悪習は直ちに廃すべきだ」とのことですが、なかなかそうもいかないでしょう。私としては、少しずつでも多くの人の理解が進むことを願っています。※だから今回の記事を書きました。