NHKから国民を守る党の幹事長である上杉隆さんは、以前から「記者クラブは廃止せよ」と言っておられます。
記者クラブという「鎖国」制度 世界の笑いものだ(連載「新聞崩壊」第1回/フリージャーナリストの上杉隆さんに聞く)2008年12月30日12時00分
メモ:記者クラブ制度
1890年、帝国議会の取材を求める記者たちが「議会出入り記者団」を結成したのが始まりとされる。官庁や警察、地方自治体など各地に存在し、日本新聞協会加盟の新聞社やテレビ局が加盟している。記者会見などを主催し、加盟社以外の会見への出席は拒否するなどしている。日本新聞協会の「編集委員会の見解」によると、記者クラブは、公的機関などを継続的に取材するジャーナリストたちによって構成される「取材・報道のための自主的な組織」だ。さらに「情報開示に消極的な公的機関に対して、記者クラブという形で結集して公開を迫ってきた歴史がある」と振り返っている。「『開かれた存在』であるべき」「外国報道機関に対しても開かれており」などともうたっている。これに対し、上杉隆さんは、著書「ジャーナリズム崩壊」の中で、「ほとんどブラックジョークと見紛うほどである」と批判している。
先日、日刊新聞紙法が不要と感じたので、日刊新聞紙法の廃止法案を作るために参議院法制局に相談したことを記事にしました。
今回は、記者クラブが不要であればなくしてもいいのではないかと思いました。
この記者クラブを何とかするための法案を参議院法制局に相談しています。
法制局にはメールを送らせてもらって、今後法案骨子を作ってもらうことにしました。次のようなメールを送っています。メールの文面については次のリンクを参考にしています。
記者クラブの自由化に関する法律
1 政府、自治体は、報道記者が常駐する施設を無償で供与してはならない。記者クラブという常駐の施設を提供する場合は、これに要する経費はすべて報道側に負担させなければならない。(なれ合いを避けるために、必要である)
2 政府、自治体が開催する記者発表には、あらかじめ登録された定期刊行物の記者をすべて招待しなければならない。ただし、日本の記者の全部もしくは一部を不当に会見から締め出し、または不当に追放するなど差別的な扱いをしている国の記者または政府批判の許されない国の記者は、これを排除するものとする。(中国や韓国側の不当な扱いに対抗するためである。)
3 記者登録および更新の要件は、政令でこれを定める。(報道組織の最高責任者による記者の識見の保証、報道組織に入社して10年以上の取材経験のあるもの、過去10年以内に犯罪歴のないもの、報道組織が自国の政府の管理下にあり、政府の批判が許されない国でないことなど)
この法案が必要と考える理由を以下に記載します。
日本の報道は、海外ニュースの分析が一面的であること、米国や中国におもねる記事が多いこと、財務省など官庁のネタ元に反対する記事を書かないこと(消費税の悪影響は決して書かない)、イデオロギーまたは感情から書かれた随筆が多く、正確な事実認識に基づいた多面的評価の記事に乏しいことなど、我が国の報道状況は、西欧の記事に比べて質がきわめて低いことは事実である。
これは、結局、真実を深く追及する報道の競争がなく、それぞれの新聞社、テレビ局が、たこつぼのように自社の殻に閉じこもり、既得権益に自己満足していることが要因であるが、それにくわえて記者クラブという閉鎖的なサークルで、政府の意向を「忖度」することが習慣となっていることも原因であろう。(森友、加計学園にみられた忖度を、日々、記者クラブは繰り返している。)
このような既得権益にしがみつく利益集団に任せている限り、我が国の報道の質が向上しないことは確かである。
したがって、まず、記者クラブは、週刊誌や外国の報道機関にも開放し、分析の質について競争を促進させることが求められる。また、政府や自治体が負担している記者クラブの通信費、光熱費、人件費等は、クラブ側に持たせることも必要である。よって、次のような法案を求めたい。
別に法律でなくても、政府、自治体が決断すれば済むことであるが、かれらは(持ちつ持たれつの関係もあって)言い出しにくいことだから、かわって議会が立法するほかないだろうと思う。
どこまでできるかは分かりませんが、とりあえず法案骨子を作って公表までは持っていこうと思います。