今回は(も?)、私が参議院に提出した質問主意書を紹介します。2020年2月18日に提出したものです。
質問主意書とは何か?については以前の記事を一部引用させてもらいます。
特徴
質問主意書の最大の特徴は、本会議や委員会において議題の範囲内で口頭で行う質疑とは異なり、国政一般について問うことができることです。また、内閣の見解を確実に引き出せること、法律案と異なり議員1人でも提出できることも特徴となっています。
(中略)また、議員一人でも提出することができるので、所属会派の議員数等による制約もありません。
さらに、答弁書は、複数の行政機関にまたがる事項であっても、必ず関係機関で調整され、閣議決定を経て、内閣総理大臣名で提出されます。このため、内閣の統一見解としての重みがあります。
議員一人で提出することができ、その返答は内閣の統一見解であるということです。政府に問うという性質上、野党議員がたくさん提出しています。
で、私の提出した質問主意書はこちら↓。本来は質問書と答弁書は別なのですが、質問→答弁(赤字)の順に配列しました。
NHKが不十分な疎明資料をもって各自治体から住民の個人情報(住民票)を大量に取得していることに関する質問主意書
日本放送協会(以下「協会」という。)が自治体への第三者請求に基づいて住民の個人情報(住民票)を取得していることが明らかになっている。これは、目黒区議会議員の川端慎二議員に対する目黒区議会の決算特別委員会での答弁等により明らかとなった。目黒区の答弁によると、協会は住民基本台帳法十二条の三「住民票の記載事項を利用する正当な理由がある者」に該当するとのことである。また、通常であれば、債務名義(裁判所での判決文)、督促状、債権債務のわかるもの、契約書の写し等の疎明資料が必要であり、目黒区では現に不動産業者に対してはこのような取扱をしているが、協会に対してだけは、「住所・氏名・契約年月日・お客様番号」の四点のみの記載で住民票の写しを交付している。このようにして、年間かなりの国民の住民票の写しが協会および、協会と業務委託契約を締結している委託会社などによって取得され、個人情報が流出していることに大きな問題を感じる。最近であれば、令和元年十一月八日、愛知県内での受信料の集金業務などを委託していた会社の社長が、契約者の個人情報を悪用してキャッシュカードを窃盗し、懲役三年・執行猶予五年との判決が出たこともあり、協会の個人情報の取扱については国民の目も厳しくなってきているといえる。
右を踏まえて、以下質問する。一 協会による住民票の第三者請求は住民基本台帳法の「住民票の記載事項を利用する正当な理由がある者」に該当するのか。該当する場合、第三者請求時に提出している資料として、「住所・氏名・契約年月日・お客様番号」だけでなく、契約書の写しや債権債務のわかるような疎明資料が必要だと考えるが、政府の見解如何。
一の前段について
市町村長は、住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)第十二条の三第一項の規定により、住民票の写しが必要である旨の申出があり、かつ、当該申出を相当と認めるときは、当該申出をする者に当該住民票の写しを交付することができることとされており、また、住民基本台帳の一部の写しの閲覧並びに住民票の写し等及び除票の写し等の交付に関する省令(昭和六十年自治省令第二十八号。以下「省令」という。)第十条第一項後段の規定により、必要と認めるときは、当該申出をする者に対し、住民票の写しの利用の目的を証する書類(以下単に「書類」という。)の提示又は提出を求めるものとされている。
総務省としては、住民基本台帳法第十二条の三第一項の規定により市町村長が住民票の写しを交付することができる場合として、従来から、都道府県を通じて、市町村に対し、日本放送協会の役員又は職員が、その法人の法令による事務を円滑に遂行するために関係者の住民票の写しを取得する場合を例示しているところである。二 協会以外の事業者には疎明資料として債務名義、督促状、債権債務のわかるもの、契約書の写し等を求めておきながら、協会に対しては契約書の写しすら疎明資料として求めずに住民票の写しを交付することは、平等取扱の原則に反し、自治体首長の裁量権の逸脱又は濫用であり、違法であると考えるが、政府の見解如何。
一の後段及び二について
住民基本台帳法第十二条の三第一項の申出を受けた市町村長が、省令第十条第一項後段の規定に基づき、どのような書類の提示又は提出を求めるかについては、個別具体の事案に即して判断するものであり、お尋ねについて一概にお答えすることは困難である。なお、本質問主意書については、答弁案作成にかかる官僚の負担に鑑み、転送から七日以内での答弁を求めない。国会法七十五条二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から二十一日以内には答弁されたい。
NHKは自治体への第三者請求に基づいて住民の個人情報(住民票)を取得しております。引っ越しするとNHKが家に来るというのはこういう背景があるわけなのでしょう。
ところで、NHKから国民を守る党では、国会での採決を一般の皆様にも参加できるような仕組み(インターネット直接民主制)を準備しています↓。