今回は(も?)、私が参議院に提出した質問主意書を紹介します。2020年2月10日に提出したものです。
質問主意書とは何か?については以前の記事を一部引用させてもらいます。
特徴
質問主意書の最大の特徴は、本会議や委員会において議題の範囲内で口頭で行う質疑とは異なり、国政一般について問うことができることです。また、内閣の見解を確実に引き出せること、法律案と異なり議員1人でも提出できることも特徴となっています。
(中略)また、議員一人でも提出することができるので、所属会派の議員数等による制約もありません。
さらに、答弁書は、複数の行政機関にまたがる事項であっても、必ず関係機関で調整され、閣議決定を経て、内閣総理大臣名で提出されます。このため、内閣の統一見解としての重みがあります。
議員一人で提出することができ、その返答は内閣の統一見解であるということです。政府に問うという性質上、野党議員がたくさん提出しています。
で、私の提出した質問主意書はこちら↓。本来は質問書と答弁書は別なのですが、質問→答弁(赤字)の順に配列しました。
マスクの買い占め・転売行為に対し、物価統制令、国民生活安定緊急措置法、買い占め防止法等を活用することに関する質問主意書
昨今、新型コロナウイルスに対する不安が広がっていること等により、平常時に比べるとマスクが手に入りづらくなっている。中には、マスクを買い占めてインターネットで正規の十倍以上の値段で転売する者もいるようである。これでは、花粉シーズン時にマスクを正規の値段で手に入れることができなくて困る者が多数出現する可能性がある。そこで、以下質問する。
一 政府は、マスクを必要としている人々が安心してマスクを手に入れることができるようにするために、マスクを国民生活安定緊急措置法に基づく指定物資に指定し標準価格を定める、生活関連物資等の買占め及び売惜しみに対する緊急措置に関する法律に基づきマスクを特定物資に指定する等の方法が考えられるが、政府の見解如何。
一について
インターネットを用いたマスクの転売事例が散見されているものの、生活関連物資等の買占め及び売惜しみに対する緊急措置に関する法律(昭和四十八年法律第四十八号)第二条第一項に規定する事態とまでは認められない現段階においては、同項の規定によりマスクを特別の調査を要する物資として指定する状況ではないと考えている。また、現在の全般的な物価動向からみて、国民生活安定緊急措置法(昭和四十八年法律第百二十一号)第三条第一項に規定する事態とまでは認められない現段階においては、同項の規定によりマスクを特に価格の安定を図るべき物資として指定する状況ではないと考えている。
もっとも、マスクについては、中国からの輸入が停滞していること等を踏まえ、政府としては、マスクを取り扱う製造販売業者及び卸売販売業者に対し、増産を図る等の措置を講ずるよう、関係団体を通じて要請を行うとともに、マスクを取り扱う小売業者に対し、過剰な発注や買占め等の自粛、販売量の制限等を行うよう関係団体を通じて要請を行っているところであり、引き続き、状況の変化を捉えつつ、適切に対応してまいりたい。二 特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律が制定される前は、司法警察職員はダフ屋行為に対し物価統制令を用いてダフ屋を摘発していた。同じ理屈で、司法警察職員は、マスクを正規の値段の十倍以上で転売する行為に対し、物価統制令違反で摘発することができるか。
二について
お尋ねについては、個別の事案に即して判断されるべきものと考えており、一概にお答えすることは困難である。
この答弁書についてはニュースになりましたね。
マスク「買い占め売り惜しみ防止法」発動必要な状況ではない 政府答弁書(毎日新聞2020年2月21日 18時58分)
政府は21日に閣議決定した答弁書で、新型肺炎の影響で品薄状態が続いているマスクに関し、現段階では生活関連物資の買い占めなどを防ぐための「買い占め売り惜しみ防止法」の発動が必要な状況ではないとの見解を示した。NHKから国民を守る党の浜田聡参院議員の質問主意書に答えた。
色々あってその後政府が動くことになりました。
マスクの高額転売禁止へ 政府、緊急措置法で(2020/3/5 14:43 日本経済新聞)
とにかく、マスクを必要としている方々ができるだけ早くマスクを手に入れることができるようになることを切に願います。
NHKから国民を守る党では、国会での採決を一般の皆様にも参加できるような仕組み(インターネット直接民主制)を準備しています↓。